不倫と復讐、自分は何者なのか?世界中を大混乱に陥れた戦慄の巨大モニタリング・サスペンス『No.10』

『No.10』© 2021 GRANIET FILM CZAR FILM BNNVARA

『ボーグマン』(2013)など、静かに狂った唯一無二の作品を発表しているオランダの鬼才アレックス・ファン・ヴァーメルダム監督最新作『No.10』が、4月12日(金)より公開される。このたび、監督も大絶賛した本ビジュアルと共に怪しい場面写真が解禁となった。

世界中を混乱に陥れた『ボーグマン』の衝撃ふたたび

本作は、衝撃作『ボーグマン』(2013)で「カンヌ映画祭」パルム・ドールにノミネート、「第46回シッチェス・カタロニア国際映画祭」でグランプリを受賞し、世界中を大混乱に陥れたオランダの鬼才アレックス・ファン・ヴァーメルダム監督の記念すべき通算10作目の最新作。

不倫と復讐、自分は何者なのか。自身が舞台役者出身のヴァーメルダムは冷酷なまでの正確さで、主人公である役者ギュンターの人生を監視する。『ボーグマン』で映画のジャンルを超越したヴァーメルダムは、遂に本作で物語という概念を突破、正体不明の域に到達した。

この戦慄と衝撃、緊張が渦巻くサスペンスに満ちた作品がもたらすあまりのことに海外映画祭では、「頭がおかしくなるほど素晴らしい。はやく観たほうがいい」「大胆さにあきれて、たまげた」「不気味で暗く、怪しく、そしてどうかしている」など騒然となり、世界中の映画評論家は言葉を失った。

ヴァーメルダムは次のように語る。「脚本を書き始めるときは、これまでに行ったことのない領域にたどり着くべくシーンを次々と構築して配置する。『No.10』は終わりまでに、トーン、人員、ビジュアル、すべての点で、オープニングシーンから何光年も離れた場所にいる」。音楽もヴァーメルダムによるもので、土星人サン・ラーも羨むであろう宇宙ジャズともいうべき旋律が、何光年も離れた場所から奏でられる。

監視下の不貞。それは常に、目を光らせていた。

日本オリジナルの不穏なキービジュアルは、目が青く薄く光った黒目のない主人公ギュンターを、さらに不穏な数人の人物がじっと見つめており、その目も青白く光っている。コピーの「監視下の不貞。それは常に、目を光らせていた。」がまさにそこにある。その意味は本編を観て確認してほしい。

『No.10』は4月12日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー

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