今週は中山競馬場で中山記念（芝1800m）が行われる。1コーナーまでが短いコース形態かつ開幕週の馬場ゆえ、逃げ先行馬の活躍が目立つ伝統の一戦だ。
ここでは、過去10年データからマテンロウスカイとソールオリエンスにフォーカスした「100 or 0％」データを取り上げる。
◆【中山記念2024予想】「先行馬が圧倒的有利も外枠好走は多数」出走予定・枠順、予想オッズ、過去10年データ・傾向
■マテンロウスカイに「2.2.0.0」データ該当
昨年春にオープン入りをはたし、2走前にリステッド競走を勝利。前走東京新聞杯5着から臨むのがマテンロウスカイだ。重賞では連対圏突入が叶っておらず、今回はGI馬も複数出走するメンバー構成。超えるべき壁は決して低くないが“波乱の使者”になりうるデータがこちら。
・横山典弘騎手騎乗馬の成績【2.2.0.0】
3番人気1着ジャスタウェイ、8番人気2着サクラアンプルール、5番人気2着アエロリットと配当妙味も高く、本レースとの相性は抜群だ。中山芝1800ｍのスペシャリストが跨る点は心強い。
この馬について補足すると、芝1800mでは【2.2.2.1】とほとんど崩れていない安定感あり。当距離で1分44秒台を3度マークしているように開幕週の馬場向きのスピードを兼ね備えているのも大きなアドバンテージと言えそうだ。前走敗戦でさらに人気落ちが予想される一戦だが、見限るにはまだ早い。
■ソールオリエンスに【0.0.0.13】の鬼門
その一方で、不安ありと言わざるを得ないのがソールオリエンスだ。昨年の皐月賞を制し、日本ダービー2着、菊花賞3着と牡馬クラシック戦線を皆勤。得意の中山かつGIIのメンバー相手なら格の違いを見せてくれると思いたいところだが、昨年秋以降の脚質がマイナスに作用する可能性が浮上してしまった。
・前走1800m以上で4角10番手以下【0.0.0.13】
本レースで1番人気に支持されていたアンビシャス、ペルシアンナイトもこれに該当。開幕週の馬場コンディションと前走脚質との掛け合わせで生まれた“鬼門データ”だ。
週明けの特別登録馬のうち、前走初角3番手以内を進んでいたショウナンバシット、ショウナンマグマが出走せず。これにより、スローペースが緩む可能性が高くなったこともソールオリエンスにとって向かい風と言えるものだろう。新馬戦以来となる1800ｍへの距離替わりでテンにいけないリスクがさらに増すと考えたとき、危険な人気馬との立ち位置にある1頭なのかもしれない。
◆【中山記念2024予想／危険な人気馬】中山実績上位も“消し” 「0.0.0.34」で馬券圏内皆無 「開幕週はマッチしない」
◆【サウジカップ2024予想】賞金・オッズ・予想・日本馬・放送etc.「賞金総額30億円のドリームレース」
著者プロフィール
田原基成（たはらもとなり）●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。
