「食品添加物は体に悪いから食べない方がいい」と考える人もいるようですが、無添加のものにも注意すべきことはあります。今回は、私の友人Aさんが彼氏に無添加を強要されたときのエピソードを紹介します。
無添加を強要する彼氏
Aさんの彼氏は、とにかく添加物に細かい人でした。Aさんが初めてご飯を作ってあげた時に、市販のよくあるウインナーを出すと、それ以来、彼氏から厳しくチェックされるように。
デートで家に来ると、急に冷蔵庫を開けて品物を見定め始めます。加工肉などの食材があると「ああ、また買ってるよ。体に悪いからこんなの食べない方がいいよ」と勝手に捨ててしまうのです。
Aさんが「そんなことばっかり言っていたら、まともに料理もできないしお金がかかる」と反論すると、「大切な人のことを心配しているのに、悲しい」と言われてしまい、何も言えなくなってしまいました。
無添加商品を購入
そんな彼氏ですが、料理は大の苦手。普段はオートミールとトマトジュース、手作りの鶏ハムくらいしか食べていませんでした。無添加食品は、化学調味料や添加物を使用した食品に比べて消費期限が短い場合が多く、管理にはより一層気を付けなければいけないことを彼は全く知らなかったのです。
ある日、彼氏が無添加を売りにしているお店で食べ物を買ったそうなのですが、その商品の消費期限は数日と短く、冷蔵庫で保管して期限内でもできるだけ早く食べるように記載されていました。しかし、その記載を無視して常温で保存していたのです。
そして普通の食品と同じ感覚で消費期限も確認せず、1週間以上たってから食べたために、食中毒で嘔吐と発熱に苦しんでしまいました。
その後
それ以来、彼氏は料理の難しさを改めて実感したよう。無添加にこだわりすぎることで、保存方法を誤って食中毒を起こしてしまっては本末転倒だと言っていたそうです。
保存の簡単さなどを考えると添加物もある程度は必要なんだと気がつき、勝手にAさんの冷蔵庫の食材を捨てることはなくなりました。
せっかく健康に気を遣って無添加の食品を買っても、使い方を間違えると台無しになってしまいますね。どんな食材もほどほどに活用しながら、楽しんで食事ができるのが一番だと思いました。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:夏野ゆきか