ホーバスHCも彼らの経験を重視…パリ五輪イヤー初勝利に貢献した“ベテラン組”の活躍

2月22日、「FIBAアジアカップ2025予選 Window1」が開催され、バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング26位)は、有明コロシアムでグアム代表(同76位)と対戦した。パリオリンピックイヤー初戦となるこの試合では、前半こそグアム代表に主導権を握られていたものの、後半で一気に突き放し、77-56で白星を挙げた。

昨夏に沖縄で行われた「FIBAワールドカップ2023」以来となるこの試合では、河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)や金近廉(千葉ジェッツ)がスターターに名を連ねたほか、代表デビューを飾った川島悠翔(NBAグローバルアカデミー)ら“若手組”が躍動。しかし一方で、先発出場を果たした35歳のジョシュ・ハレルソン(佐賀バルーナーズ)や33歳の比江島慎(宇都宮ブレックス)ら“ベテラン組”も長時間にわたってプレーし、活躍を見せた。

試合後には、指揮を執ったトム・ホーバスヘッドコーチがインタビューに対応。こうした“ベテラン組”のプレータイムについて問われると、「マコ(比江島)は今の2番(シューティングガード)の選手の中で、今日は安心できるプレーができていた」と理由を説明。

「今日は須田(侑太郎)があまりシュートが入らなかったし、(今村)圭太も全然悪くないけど、僕とマコが長く2年間も一緒にやっていたから、彼のプレーが必要かなと思っていた」と、信頼を寄せているからこその起用だったことを話した。

加えて指揮官は「マコは去年のワールドカップの経験があるから、彼のリーダーシップはもう大丈夫です」としつつ、「でも、あまり言わないですけど、そこをもっと彼にステップアップしてほしいです。もっとできると思います」と口にした。

また、ハレルソンについては「川真田も全然よかったですけど、ウィングとかローポストディフェンスがあのときは必要だったから、長くプレーさせました」とコメント。ベテランが持つ経験を買ったことを示唆した。

続けて、「逆に、ちゃんとやらないなら試合に出られない、というメッセージでもあります」とホーバスHCが口にしたように、この起用は若手への発破でもあるという。「自分の役割をちゃんとやらないなら、プレータイムは少なくなるというメッセージです」と、ホーバス流の“檄”を入れた。

日本代表は次戦、「FIBAアジアカップ2025予選 Window1」第2戦となる中国代表戦を2月25日に戦う。FIBAランキング29位の中国代表に対し、若い力とベテランの経験による化学反応に期待したい。

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