証拠隠しのため「自転車」を利用した強盗…むしろ逮捕の「手掛かり」に=韓国

韓国のテグ(大邱)からキョンサンナムド(慶尚南道)のチャンニョン(昌寧)まで、7時間65キロメートルを移動し強盗をはたらいた不法滞在者が警察に逮捕された。

慶尚南道の昌寧警察署は22日「特殊強盗の容疑で、ウズベキスタン国籍の容疑者Aを逮捕し調査している」と明らかにした。

警察によると、容疑者Aは今月15日午後9時ごろ昌寧郡の住宅に侵入し、凶器でB氏(70歳・女性)を脅し現金26万ウォン(約3万円)を奪い取った容疑を受けている。またその後、B氏を近くの銀行ATMに連れて行き、300万ウォン(約34万円)を引き出させ奪い取った後、逃走した。

警察による調査の結果、容疑者Aは犯行を隠蔽(いんぺい)するため大邱にある自身の宿所から65キロメートル離れた昌寧まで7時間かけて自転車で移動し、犯行を行なったことがわかった。犯行後、容疑者Aは再び自転車で大邱へと帰る途中で力尽き、大邱にいる知人に連絡して知人の車に自転車を載せ逃走したという。

しかし容疑者Aのこのような行動は、むしろ警察が彼を捕まえるのに重要な「手掛かり」となった。警察は、犯行時間帯に自転車で移動する男性を不審に感じ、動線を追跡して容疑者Aを有力な容疑者として特定し、20日に大邱の女性友人宅で彼を緊急逮捕した。

容疑者Aは、かつて昌寧で農業の仕事をしていた30代・ウズベキスタン国籍の不法滞在者であることがわかった。容疑者Aは2018年1月に語学研修ビザで韓国に入国し、滞在期間(6か月)が過ぎたにもかかわらず不法滞在者として韓国にとどまっていた。

容疑者Aはかつて働いていた昌寧の地理には慣れていたが、事前に犯行の対象を計画したのではなく、昌寧に到着し2時間ほどさまよった後、犯行の対象を決めたことが調査された。

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