ミスしてもうつむかない 渋野日向子「ゴルフは結果なので」

ミスしても前向きに「66」をマーク(撮影/村上航)

◇米国女子◇ホンダ LPGAタイランド 2日目(23日)◇サイアムCC オールドコース(タイ)◇ 6576 yd(パー72)

前半13番、1Wショットが右に出た渋野日向子のボールはフェアウェイバンカーで“目玉”になっていた。真横に何とか出すだけ。グリーンを捉えた3打目もロングパットを残したが、タップインできる距離に寄せてボギーにとどめた。

「今までだったら、(パーパットを)ガツンっていくか、気が乱れて(その後も)変になっちゃうんですけど…」。ひとつのミスを引きずらない姿勢が際立った。続く14番でアイアンショットをピンに絡めてバウンスバック。「『あっ、これ切り替えできたな』って。自分でそう思えたことが良かった」とうなずく。

「しっくりこない」ショットでも伸ばした(撮影/村上航)

ショットに関して「きのうの方がまだできていたかなっていう風に感じる場面がすごく多かった」と振り返るように、バックスイングの上げ方からしっくりこない感覚は最後まで続いた。そんな“ズレ”や悔しいミスにメンタルを乱し、プレー全体を崩してしまうこともあった昨季の自分を繰り返さない。

「なかなか私は気持ちの上下が多い方なんで、なるべくフラットにいたい。その練習をしている感じです。ドライバーで引っ掛けたり、バンカーに入ろうが、そんなにマイナスには考えないようにして。きょうも(バックスイングが)ちょっと違うと思いながら、でも、そこから止めようにも止められないんで。あとは気合で(笑)」

パー5を全て獲るなど7バーディ(撮影/村上航)

もちろん、気合だけではない。しっくりこない中でも大きなミスが少なかったことに加え、ショートゲームも含めてトータルでカバーしてのスコアメークだった。折り返しの1番(パー5)で沈めた5mほどのバーディパット。「ヤベー強かった」と笑いながら、「きょうのパッティングは、自分の中でも“らしいな”って思えたかも」。“ジャストタッチ的”に打っていた前日から修正できたことを評価する。

17位に浮上して週末へ(撮影/村上航)

スタートの10番ティで「フロム、サイタマ・ジャパン!」とコールされて「岡山じゃ」と苦笑いして始まった一日。4つあるパー5を全て獲るなど7バーディ、1ボギーの「66」にまとめ、51位から通算6アンダー17位まで順位を上げた。

「やっぱり、ゴルフは結果なんで。確かに内容的にはちょっとずれた部分はあったかもしれないですけど、このスコアで終われたっていうのは、すごく良かった」。できたポイントを素直に喜び、反省は次に生かす。4日間を前向きに戦い抜く。(タイ・チョンブリ/亀山泰宏)

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