大阪・関西万博を機に 鉄道沿線での観光促進を

大阪・関西万博が来年4月に開幕されるのを前に、おととい(2月21日)、東京駅に隣接する関西大学東京センターで「関西の魅力発信プロジェクトセミナー」と題したイベントが開かれました。

このセミナーは、東京をはじめとする首都圏などの「万博ムード」を盛り上げようと、和歌山県など、関西の各府県などが日本国際博覧会協会の取り組みに協力する形で開かれました。

万博のチケット販売も始まり、関西ではそれなりに歓迎ムードが高まっていますが、首都圏をはじめ全国レベルでの関心は、いま一つと言われています。

このため、プロジェクトセミナーには、万博に併せて関西の観光もPRするため、東京などの旅行関係の業者やマスコミ関係者などおよそ100人が招かれました。

セミナーでは、はじめに、日本国債博覧会協会の波々伯部信彦(ほほかべ・のぶひこ)観光部長が大阪・関西万博の最近の準備状況と関連の観光振興について基調講演を行いました。

この中で、来年4月13日から10月13日までの183日間で2820万人の来場者を想定していることなどを説明するとともに、徳島などを含めた関西2府8県の自治体や電鉄会社などで観光推進協議会が設立されたことや、鉄道沿線の観光地に多くの客を呼び込むための計画などが報告されました。

この後、JR西日本のほか、南海電鉄など私鉄5社の担当者が参加してパネルディスカッションが開かれ、万博に訪れる観光客を、沿線の観光地に呼び込むため、それぞれ地域の魅力を具体的に情報発信し、車両の改良や地域の活性化に結び付く独自の取り組みを紹介しました。

このうち、南海電鉄の担当者は、大阪から世界遺産の聖地・高野山に向かう旅の魅力を披露したほか、周辺の温泉や郷土料理などを紹介しました。

また、和歌山県は「聖地リゾート」として高野山などを売り込む観光戦略を練っていて、万博が、聖地リゾートの観光事業にも弾みをつけるよう期待しています。

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