恵運寺で名取流忍術道場 「忍者の日」にあわせ開催

「222=ニンニンニン」の語呂合わせで「忍者の日」のきのう2月22日にあわせて、和歌山市吹上にある紀州忍術ゆかりの恵運寺(えうんじ)できょう(2月23日)、「名取流忍術道場」と題したイベントが4年ぶりに開かれ、親子連れらが、忍術クイズやゲームを楽しみました。

忍者の暗号クイズに挑む西浦さん親子(2024年2月23日・恵運寺で)

恵運寺では、2012年、日本三大忍術伝書の一つで、紀州忍術の秘伝書『正忍記』を書いた名取三十郎正澄(なとり・さんじゅうろう・まさずみ)の墓と位はいが見つかり、その後、発足した「正忍記を読む会」のメンバーが正忍記や紀州忍者の研究と情報発信に取り組んでいます。

境内にある名取三十郎正澄の墓

「名取流忍術道場」も情報発信の一つで、8年前から始まりましたが、コロナ禍で中止が続き、今年(2024年)、4年ぶりに開催されました。

きょう午前9時から恵運寺の境内で行われたイベントでは、親子連れらが、忍者の暗号を解くクイズや、手裏剣を的に当てるゲームに挑戦し、スタンプをもらいました。

また、コロナ禍で延期されていた「紀州忍術せんべい」の販売も行われ、3つのスタンプをそろえた参加者が、御朱印などの豪華賞品が当たる抽選にのぞんでいました。

また恵運寺の山本寿法(やまもと・じゅほう)住職が、イベントにあわせて「忍者の日」のある2月限定の御朱印を授与し、和歌山県内外から訪れた人たちが、寺の玄関先に長い列を作っていました。

イベントに参加した和歌山市の西浦文(にしうら・あや)さんと小学1年の力(りき)くんら親子3人は、「2月限定の朱印帳が欲しくて毎年、来ていましたが、今年は、4年ぶりの開催でうれしい。来年も参加したい」と話していました。

イベントを主催した「正忍記を読む会」の福田光男(ふくだ・みつお)会長は、その狙いについて「紀州藩に伝わる忍術伝書の『正忍記』には、相手の国から情報を得るため、仲良くするコツも書かれているので、和歌山市民には、これを知って、みんな仲良くなってもらいたいし、御朱印を授かるため全国から訪れる皆さんにも知ってもらいたい」と話しました。

正忍記を読む会のメンバーで記念写真(右端が福田会長)

「正忍記を読む会」では、来年以降も、「忍者の日」の2月22日の前後にイベントを予定しているほか、毎週第3金曜の午後2時から1時間半程度、福田会長による解説を交えて正忍記を読む会を開いていて、「是非、気軽に参加してほしい」と呼びかけています。

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