日本女子が東京五輪団体銅メダルの香港をストレート撃破!! 53年ぶりの金メダルを懸けて最強・中国と最終決戦へ!【世界卓球】

パリ五輪代表トリオでファイナル切符を掴み取った。

現地2月23日、韓国・釜山で開催されている卓球の世界選手権団体戦は準決勝が行なわれ、女子の日本代表(世界ランク2位)は東京五輪の団体戦で銅メダルを獲得した強豪・香港代表(同6位)と激突。マッチカウント3-0のストレート勝ちを収め、5大会連続の決勝進出。卓球最強・中国と53年ぶりの金メダルを懸けた大舞台に駒を進めた。

日本の先陣を託されたのは張本美和。今大会初めてトップバッターで起用された15歳は相手エースの杜凱琹(ト・ガイキン)と対峙。張本は第1ゲームを7-11で落とすと、杜凱琹の迫力あるフォアハンド、チキータなどに苦戦。第2ゲームは張本が一時リードするも最後は9-11で敗れ、崖っぷちに立たされた。

だが第3ゲームから、中学3年生は驚異の修正能力を発揮する。鋭く回転をかけたサーブ、強弱をつけたラリーで香港のエースを翻弄して11-4で奪い返すと、第4ゲームはカウンター攻撃が効き、11-6で2ゲームを連取。決着は最終ゲームに持ち込まれた。

勝負が決まる第5ゲームは、6-3で張本が3点リードした場面でタイムアウト。前日の準々決勝に出場した伊藤美誠が張本へ熱心にアドバイスを送り、その攻略法に耳を傾ける。先輩から金言を受けた15歳はゲームカウント11-5で勝利を挙げると、安堵したように笑顔。0-2から3ゲーム連取する驚異の逆転勝利を収め、チームに勢いをもたらす。

2番手で登場したのは早田ひな。第1ゲームから朱成竹(ジュ・セイテク)と激しいラリーを繰り広げる接戦に。最後は14-12で早田が競り勝つと、第2ゲームは11-3の完勝。第3ゲームも主導権を握った早田が緩急をつけたサーブ、強烈なフォアハンドで得点を重ねてゲームカウント3-0で貫録のストレート勝ち。決勝進出に王手を懸けて、同世代の平野美宇にバトンを託した。
平野は”ハリケーン”と称される攻撃的スタイルが、この試合でも威力を発揮。11-5、11-5とあっという間に2ゲームを連取し、李皓晴(リ・コウセイ)を圧倒する。得意のバックハンド、打点の速いスマッシュで着実に得点を重ね、11-5でストレート撃破。ファイナル進出を決めると、平野は日本ベンチに向かってガッツポーズで応えた。

これで日本は今大会7戦連続のストレート勝利。明日の中国戦で1971年以来の頂点を狙う。

構成●THE DIGEST編集部

© 日本スポーツ企画出版社