災害時のペット「同伴避難」も検討 横浜市方針、能登被災地で情報収集へ

ペットを家族の一員として捉える人が増える中、避難所でのペットの受け入れには課題も多い(写真と本文は関係ありません)

 横浜市は避難所内でペットと飼い主が一緒に過ごす「同伴避難」について検討を始める方針を明らかにした。これまでは避難所にペットと移動する「同行避難」を推奨してきたが、同じ室内でペットと過ごせないことなどから、避難をためらう被災者がいることが指摘されてきた。市は能登半島地震で被災した石川県珠洲市で実施している同伴避難の情報収集や、実施時の課題に関する検討を行う。

 20日の市会本会議で串田久子氏(日本維新の会)の質問に、山中竹春市長が答えた。串田氏はペットのために車中泊をする人や避難所に行かない被災者がいると指摘。一緒に生活できる避難所を開設した珠洲市の例を挙げ「横浜市でも実施できるように工夫してもらいたい」と訴えた。

 山中市長は避難者の中には動物が苦手な人もいることから、通常の避難所以外に場所を確保する必要があるなど実施には課題が多いとした上で、「珠洲市での同伴避難の状況などを情報収集・検証しながら実効性のある対策を検討する」と応じた。

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