「乗客の安全守れ」JR西日本の駅構内で緊迫のテロ対策訓練

刃物を持った不審者を取り囲む福知山署員(福知山市駅前町・JR福知山駅)

 列車内での殺傷事件が近年相次いでいることを受け、JR西日本と京都府警福知山署は、テロ対策訓練を京都府福知山市駅前町のJR福知山駅で実施した。停車中の列車に刃物を持った不審者が乗り込んだという想定で、乗客の避難誘導やテロ犯制圧の動きを確認した。

 訓練は14日にあり、約30人が参加。不審者情報を受けた駅員は、車両から取り外した座席を盾にしながら乗客一人一人に声をかけてホームに避難させた。刺股や盾を持った署員5人は「刃物を捨てろ」と叫びながら不審者を包囲。不審者が自動小銃を取り出すと、署員が男に発砲し、倒れ込んだ瞬間に取り押さえた。

 秋山正勝駅長は「乗客の避難誘導に想定より時間がかかった。警察との連携を深め、乗客の安心安全を守れるように努めたい」と話していた。

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