阿武隈地域で生産「凍み餅」普及目指す 福島市でシンポ 学生が作った膳料理やデザートも販売

凍み餅を使った料理を味わう来場者

 福島県の阿武隈地域で生産される「凍み餅」への理解を深めるシンポジウムは23日、福島市土湯温泉町の「YUMORI ONSEN HOSTEL」で開かれ、参加者が料理を味わいながら凍み餅に親しんだ。

 飯舘までい文化事業団の主催。文化庁の「食文化ストーリー事業」の助成を受けた。福島大、桜の聖母短大、郡山女子大短期大学部の学生が参加し、凍み餅を使った「一汁一菜」のお膳やデザートなどのメニューを販売し、来場者が味わっていた。凍み餅作り、わら編みの体験教室を設けた。

 討論会を開き、福島大行政政策学類の大黒太郎准教授らが、阿武隈地域で凍み餅などの保存食文化が発展した要因や伝統を継承している人たちの思いなどを紹介した。飯舘村の小宮民俗芸能保存会が田植え踊りを披露した。

 関係者は凍み餅の無形民俗文化財への指定を目指し活動している。

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