鳥栖市東町に約30年前まであった食堂「長崎屋」の跡を、だれもが集える無人カフェ「わが手珈琲(コーヒー)」にする計画が進んでいる。クラウドファンディングで資金を募ったところ、130人を超す支援者から約100万円が集まった。ゲストハウスを2階に追加するなど施設のさらなる充実を目指し、3月3日まで支援を募っている。
NPO「ノビトワークス」(基山町)理事長の原田光さん(37)と物件オーナーの峯野弘樹さん(34)が取り組む。カフェはJR鳥栖駅から徒歩5分の線路沿いで、4月中にオープン予定。地域住民や旅行者らが安価に利用でき、安定的な運営も考えた結果、無人営業とし、料金は1時間300円、砂時計を使ってセルフで計る。
一番の特徴は、自分でコーヒーを入れること。多彩な銘柄をそろえ、ドリップコーヒーのほか、手間暇かけて豆からひいてもつくれるようにする。
クラウドファンディングは当初目標としたオープン費用40万円を2日で達成。その後、順調に支援額を伸ばすことができ、レンタルスペースやシェアオフィス、食品系のチャレンジショップが出店できる厨房(ちゅうぼう)設備なども備える計画。2階は線路のすぐそばで、駅前不動産スタジアムも間近に見える特別なロケーションにあり、ゲストハウスとしての活用を検討していく。
無人カフェを考えた理由について、原田さんと峯野さんは、「人」に会いに来る場所をつくろうと考えたといい、「外から来る人と地域の人が交流し、新しいことが生まれる拠点にできれば」と話す。問い合わせは原田さん、電話090(9492)9804。(樋渡光憲)