「役者」目指し250人熱演 「ら・かんぱねら」オーディションで芝居や自己PR

鈴木一美監督(右)が見守る中、ピアノ演奏の芝居を披露するオーディション参加者=佐賀市の佐賀商工ビル

 3月中旬に県内でクランクインする映画「ら・かんぱねら」の出演者オーディションが23日、佐賀市の佐賀商工ビルで始まった。4カ月の赤ちゃんから86歳まで県内外から約500人の応募があり、このうちキャスト希望の約250人が24日まで、自己PRやアドリブでの芝居などを行う。

 映画は、ノリ漁師の傍ら独学でピアノの練習を続け、リストの難曲「ラ・カンパネラ」を弾く夢をかなえた佐賀市の徳永義昭さんがモデル。俳優の伊原剛志さんや南果歩さんのほか、浅丘ルリ子さんら豪華キャストが発表されている。

 23日のオーディションでは、台本に加えてアドリブでの芝居や、ピアノを弾く演技などをシーン別に審査した。鈴木一美監督らは一人一人の自己紹介や演技にうなずきながら「緊張しないで自分らしく芝居をして」と声をかけていた。

 ピアノ教室に通う小池巧真君(7)=佐賀市=は「緊張したけど、楽しくお芝居ができた」と手応えを語った。自営業の本田秀子さん(54)=唐津市=は「自分を変えたいと思い、初めてオーディションに挑戦した。楽しんで後悔しない芝居ができた」と感想を話した。

 結果は後日、合格者のみに伝えられ、不合格でもエキストラで出演する機会を設けるという。撮影は浪漫座など佐賀市を中心に行う予定。(坂本有佐)

アドリブを交えながら芝居をするオーディションの参加者=佐賀市の佐賀商工ビル

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