1人で大泣きする姉妹を連れている母親 その横を女性が通り過ぎるも、戻ってきて…母親「涙ぐみながらお礼を伝えました」

小さな子どもは急に気分が変わったり眠くなったりしてしまいます。出かけ先で急に機嫌が悪くなってしまうなど、対応に困ってしまった経験がある人は多いのではないでしょうか。

今回紹介するのは「公園の帰り道で助けてもらったこと」についてのエピソードです。

イラスト:23ca

2歳と1歳を連れての帰り道

ヨウコ(仮名)さんが、2歳のマイ(仮名)ちゃんと1歳のスズ(仮名)ちゃんの姉妹を公園へ連れて行った帰り道でのことです。

その日の午前中は、公園でたっぷりと遊びました。帰り道は、妹のスズちゃんはベビーカーに、姉のマイちゃんとは手を繋いで帰っていたヨウコさん。スズちゃんは眠たくなったのかベビーカーで泣いていました。マイちゃんには「スズちゃん泣いてるね。帰ったらみんなでご飯を食べようね」と話しながら歩いていました。

しかし、あと200mほどで自宅というとき、マイちゃんもお腹が空いてきたのか「抱っこ!」と言い出しました。ヨウコさんは右手でベビーカーを押し、左手でマイちゃんを抱っこして歩くことに。

ところが抱っこした瞬間、甘えたくなったのか、マイちゃんが「お腹空いたー、ご飯ー!」と大声で泣き叫び出したのです。姉妹で泣き、わちゃわちゃと帰宅するこのような状況はよくあることなので、安全に気をつけながら急いで帰ることにしたヨウコさん。

狭い道を歩いていると、後ろから歩いてきた年配の女性が「あらあら、2人泣いちゃって大変ね」と声をかけてきました。ヨウコさんが挨拶をすると、女性は急ぎ足でヨウコさんたちを抜き、前を歩いて行きました。

ベビーカー1台分ほどの狭い歩道なので、ヨウコさんは暴れるマイちゃんを落とさないように抱え、下を向きベビーカーを操作していました。すると、誰かがベビーカーに手を差し出してくれたことに気づいたヨウコさん。

ヨウコさんが顔を上げると、先程声をかけてきた女性が戻ってきて、手助けしてくれたのです。ヨウコさんの自宅横が病院で、女性は病院の受付だけ済ませ戻ってきてくれたのでした。

女性は「娘さん2人とも泣いてしまっていたし、気になっていたの。私がベビーカーを押すから、お姉ちゃんを両手でしっかりと抱っこしてあげてね。病院の受付は済んでいるから遠慮しないでね」と言って自宅まで手伝ってくれたのでした。

『公園の帰り道で助けてもらったこと②』イラスト:23ca

温かい一言に感激

このときの出来事について、ヨウコさんに話を聞きました。

ー助けてもらったとき、女性に対してどう思いましたか?また、なんと伝えましたか?
なんて温かい方がいるのだろうと感激しました。公園での時間配分ができていなかったので「次回はあと15分早めに帰ろうかな」などと頭で反省して、娘2人を泣かしてしまった責任を感じていたんです。そんな私が素直に甘えさせていただいてよいのかなとも考えました。でも温かい女性からの一言に自然と私も甘えさせていただきました。自宅前までベビーカーを押してもらい、とても助かりました。
人から、それも知らない方からふいに温かい声をかけてもらい、私の張っていた気が緩んだようで、気づくと涙ぐみながらお礼を伝えていました。

ー相手の女性とはその後何か会話をしましたか?その際、どのような会話をしたのか教えてください。
「2人泣いちゃ大変、大変。戻ってきて良かったわ」「本当に助かりました。ありがとうございました」という会話でした。女性は病院に受付を済ませていたので、お礼を伝えそのまま別れました。

ーこの体験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?
私も困っている人がいたら、自分から声をかけてみようと思います。

ーこの経験を誰かに話したことはありますか?ある場合、どんな反応や返答がありましたか?
夫に話すと「相当テンパって見えたんだね。嬉しいね」と言われました。また、実母は「孫ができてから、街で小さい子を連れている人を見ると、つい私も目がいってしまうのよ」と言っていました。

ーこのような経験と同様、子育てをしていて大変な時はどんな時ですか?
同じ平日の過ごし方をしても、その日によって、子どもの気分は違います。子どもと穏やかに帰宅できる日とできない日があります。どちらの日になっても上手に子どもに対応できるよう、毎日心構えをして過ごすことが大変です。とにかく安全にだけは注意しようと日々気を張っています。相手が小さくても、人と人が毎日一緒に過ごすことは、波があって当然です。下の子をベビーカーに乗せたまま上の子を追いかけるのは難しいです。外で癇癪を起こして道路に走って行ったり、行方不明になったりしないよう気をつけています。

ー子どもと一緒にいて困ったとき、周りにどういった対応をしてもらえると嬉しいと思いますか?
声をかけてもらうと子どもの気が変わるときがあるので、嬉しいです。また、見守ってくれるのが、私自身も焦ったり申し訳なくなったりせず、嬉しい気持ちにもなります。

ーこの経験を通して、同じような状況で悩む方にどのようなことを伝えたいですか?
出掛けるときは、準備をしっかりしていくことです。あとは、子どもが疲れ過ぎない遊び時間の配分や、子どもの気がまぎれるグッズ(食べ物やおもちゃなど)を持参するといいと思います。あまりに暴れて動けないときは、無理して帰らず、子どもが落ち着くまで待つことも大切だと思っています。

小さな子との外出は大変なことも多いでしょう。そんなときに、周りの人の声かけや手助けがあると、とても嬉しくなりますね。

※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。

ほ・とせなNEWS編集部

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