月面探査機SLIMはソコに着陸したのか…4年ぶりの観望会 本土最南端の枕崎天文台は街明かりに邪魔されない絶好のロケーション

観望会で説明を聞く参加者=枕崎市あけぼの町

 鹿児島県枕崎市あけぼの町の枕崎天文台で18日夜、4年ぶりに星空観望会があった。新型コロナウイルス禍前までは隔週で開いていたが、当面は月1回程度で続ける予定。再開を待ちわびた市民ら約30人が、県天文協会会長の前田利久・枕崎高校長(60)の解説で天体観測を楽しんだ。

 同天文台は枕崎空港跡地に2014年に開設。本土最南端の天文台で口径35センチの天体望遠鏡を備える。ここ4年間は使用しておらず、機器のメンテナンスを施し再開にこぎ着けた。

 半分ほど照らされた月で明るい空の下での観望会。初めに月へ望遠鏡を向け、日本の探査機「SLIM(スリム)」が着陸した付近を示すと参加者は興味津々。ほかに西の空でオレンジ色に輝く1等星アルデバランや木星などを、熱心にのぞいていた。

 前田さんは「枕崎は南側が東シナ海で街明かりに邪魔されず、きれいな星空を見られる。たくさんの人に楽しんでほしい」と話している。

 次回の観望会は3月17日午後7時から。南薩エアポート=0993(73)1131。

〈関連〉枕崎天文台で行われた星空観望会=枕崎市あけぼの町
望遠鏡をのぞき込む参加者=枕崎市あけぼの町

© 株式会社南日本新聞社