梅酒のおいしさ、母国に発信 和歌山県のALTが漬けてみた「簡単!家でもつくりたい」

中田食品で梅酒造りを体験するALT(和歌山県田辺市下三栖で)

 梅干し製造・販売大手「中田食品」(和歌山県田辺市下三栖)で、県内の外国語指導助手(ALT)15人が梅酒造りを体験した。ALTはこの日体験したことをSNSを通じて、母国の家族や友人に情報発信した。

 大阪国税局主催の取り組みで、昨年度に続いて2回目。外国人の県産酒類(日本酒・梅酒)の認知度向上を図り、輸出拡大につなげることを目的にしている。

 この日参加したALTの国籍はアメリカ、ニュージーランド、カナダ、フィリピン、トリニダード・トバゴなど。年齢は22~49歳。県内各地の自治体で英語を教えている。

 中田食品にバスで到着した一行を出迎えた中田吉昭社長(63)が、初めに田辺市とみなべ町は日本一の梅の産地で、工場では梅干しと梅酒を製造していることを説明した。

 続いてALTは、梅酒造りを体験した後、梅酒工場を見学。梅酒の試飲や梅林見学もした。

 那智勝浦町で勤務しているアメリカ・ニューヨーク出身のマーティン・コーダスさん(23)は「試飲した梅酒がとてもおいしかった。梅酒の造り方を教えてもらったが、とても簡単だったので、家でも造ってみたい」と喜んでいた。

 中田社長は「梅酒は日本酒とともに、海外での人気が高まり、アジアを中心に輸出が伸びている。このような体験の取り組みは大変ありがたい」と話した。

 ALT一行はこの日、海南市黒江の名手酒造店も訪れ、酒蔵を見学したり、日本酒を試飲したりした。

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