南加賀―奥能登日帰りバス運行 県、2次避難者向け

輪島行きのバスに乗り込む避難者=24日午前7時、加賀市中島町

 石川県は24日、南加賀と奥能登4市町を結ぶ日帰りの往復無料バスを運行した。能登半島地震で2次避難している被災者が対象で、加賀、小松両市の乗り場から計108人がバスに乗り込んだ。

 バスは珠洲、輪島、穴水・能登行きがあり、加賀発は4台、小松発は3台運行された。2次避難所の旅館やホテル付近を巡って出発した。

 片山津温泉のホテルに避難している能登町宇出津の田中美砂子さん(72)は「久々に家の様子を見られるのはうれしい。時間があれば友人にも会いたい」と話した。粟津温泉の旅館に身を寄せる珠洲市正院町正院の柳正雄さん(78)は「母親のお薬手帳を探しに行く。珠洲まで車を運転するのは疲れるのでありがたい」と語った。

 奥能登方面へは北陸鉄道が金沢発着の無料バスを運行しているが、南加賀の2次避難者から「一度家に帰りたい」などと要望があったため、県がバスをチャーターした。

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