女子テニス世界1位のシフィオンテクが約11カ月ぶりにストレート負け!「コントロールが効かなくなってしまった」<SMASH>

テニス界の若き女王イガ・シフィオンテク(ポーランド/22歳)は試合後、「あれ以上の力を発揮することができなかった」と久しぶりの完敗を認めた。

現在開催中の「ドバイ・デューティフリー選手権」(2月18日~24日/UAE・ドバイ/ハードコート/WTA1000)では、現地23日にシングルス準決勝を実施。今大会第1シードで出場しているシフィオンテクは、予選勝ち上がりのアンナ・カリンスカヤ(ロシア/同40位)と対戦。4-6、4-6のストレートで敗れた。

今季最初の四大大会となる1月の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)では3回戦敗退に終わるも、続く「カタール・オープン」(2月11日~17日/カタール・ドーハ/WTA1000)では4試合をプレーして1セットも失うことなく大会3連覇を達成したシフィオンテク。

今回のドバイでも初戦(2回戦)でスローン・スティーブンス(アメリカ/同41位)、3回戦ではエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/同20位)、そして準々決勝では今年の全豪準優勝のジェン・チンウェン(中国/同7位)を、いずれもストレートで破っての4強入り。それゆえにシフィオンテクの「中東スイング連勝」を予想する声も多かった。

だが迎えた準決勝、女王は初対決となった相手に苦戦を強いられた。予選2試合を含め本戦3回戦まで失セットゼロで勝ち上がり、準々決勝では昨年の全米覇者ココ・ガウフ(アメリカ/同3位)を逆転で仕留めてきた好調カリンスカヤが、シフィオンテクの想定していた以上にしたたかだったのだ。
「彼女(シフィオンテク)をたくさん走らせる作戦だった」とコートを広く使って揺さぶりをかけてくるカリンスカヤに対して、シフィオンテクは思うよう試合のペースをつかめず。

「そのせい(振り回されたこと)で、ちょっとコントロールが効かなくなってしまった。いつもなら、自分に何をすべきかを言い聞かせることで、ゲームを改善することができるのに、今日はあまりにも力が抜けてしまい、疲れのためにそれができなかった」と試合後に振り返ったシフィオンテク。

女王は第1セットを4-6で失うと、続く第2セットも第1ゲームからサービスをブレークされる苦しいスタートとなり、そのまま逃げ切りを許して4-6。戦いは1時間41分で幕を下ろし、シフィオンテクはカリンスカヤに金星を献上した。

シフィオンテクが相手から1セットも奪えずにストレ―で敗れるのは、昨年3月17日の「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ)のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/現4位)戦以来となる約11カ月ぶりだった。

なお、今大会で7試合を勝ち抜いてきたカリンスカヤの決勝の相手は、ノーシードのジャスミン・パオリーニ(イタリア/同26位)。両者の対戦成績は1勝1敗のイーブン。直近では今年1月の全豪4回戦で顔を合わせており、その時はカリンスカヤが6-4、6-2で勝利している。決勝でカリンスカヤが勝利すればツアー初タイトル。パオリーニが勝てばツアー通算2勝目となる。

構成●スマッシュ編集部

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