“盾”の福岡と“矛”の札幌、白熱の開幕戦は両者譲らずスコアレスドロー

2024明治安田J1リーグ第1節が24日に行われ、アビスパ福岡と北海道コンサドーレ札幌が対戦した。

昨季のJリーグYBCルヴァンカップを制した福岡は、5年目を迎えた長谷部茂利監督が築き上げた堅守をベースに、さらなる飛躍を目指す1年となる。数名の主力を引き抜かれた影響は懸念材料だが、エースの紺野和也、岩崎悠人ら新戦力の働きに期待が寄せられる。一方、ペトロヴィッチ監督の就任7年目、超攻撃的サッカーを継続する札幌は、昨季の主力組に混じって新加入の近藤友喜が開幕スタメン入り。2020年以来の復帰を果たした鈴木武蔵は、ベンチから再デビューを待つ。

序盤はホームの福岡が主導権を握る展開に。中盤で札幌の攻撃をせき止めつつ、右の紺野を中心に速攻と遅攻を織り交ぜてゴールを目指す。両者通じて最初の決定機は23分、福岡が敵陣でのボール奪取から速攻に転じ、紺野がゴール前へ走り込んだ岩崎へラストパス。岩崎は左足でゴール右下を狙ったが、惜しくも枠を捉えられなかった。

試合はスコアレスで後半へ。前半思うようにチャンスを作らせてもらえなかった札幌は、後半に入ってから鈴木や浅野雄也ら攻撃的カードを次々に投入。67分にはペナルティエリア右でパスを受けた浅野が右足を振り抜いたものの、シュートは枠を外れた。

その後も強度の高い攻防が続くなか、福岡は78分に決定機到来。ウェリントンがハイボールを頭で落とし、岩崎がボレーシュートでゴール右下を狙ったが、相手GK菅野孝憲に防がれた。

福岡の足が止まることも増えてややオープンな展開となった終盤、福岡は新加入の松岡大起とバンディエラの城後寿、札幌はともに新戦力の田中克幸と長谷川竜也を投入する。88分には長谷川がペナルティエリア内で右足を振ったが、シュートは相手GK永石拓海の正面。札幌は徐々に圧力を強めるものの、福岡の抵抗に阻まれてゴールが遠い。

試合は最後まで得点が生まれないまま終了し、両者勝ち点「1」ずつを分け合った。次節、福岡は3月1日に敵地で横浜F・マリノスと、札幌は同2日に敵地でサガン鳥栖と対戦する。

【スコア】
アビスパ福岡 0-0 北海道コンサドーレ札幌

【スターティングメンバー】
▼福岡(3-4-2-1)
永石拓海;井上聖也、奈良竜樹、田代雅也;前嶋洋太、重見柾斗(85分 松岡大起)、前寛之、小田逸稀(62分 湯澤聖人);紺野和也(68分 金森健志)、岩崎悠人;ウェリントン(85分 城後寿)

▼札幌(3-4-2-1)
菅野孝憲;馬場晴也、岡村大八、中村桐耶(60分 青木亮太);近藤友喜(60分 浅野雄也)、荒野拓馬、宮澤裕樹(50分 鈴木武蔵)、菅大輝;駒井善成(85分 田中克幸)、スパチョーク;小林祐希(85分 長谷川竜也)

© 株式会社シーソーゲーム