梅毒に感染した場合、治療費はどれだけかかるでしょうか。保険は適応されますか?

性感染症の基礎知識

性感染症は、性的接触や性行為を通じて感染する疾患の総称です。クラミジア、淋病(りんびょう)、HPV、梅毒など多岐にわたる種類があります。

クラミジアの感染者は、主に若い世代で、多くの場合症状がほとんど現れません。そのため、知らず知らずのうちに感染が拡大するリスクがあります。また、淋病(りんびょう)は性器だけでなく、喉や肛門などの粘膜にも感染するため、オーラルセックスやアナルセックスによる感染にも注意が必要です。

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、誰でも感染し得るウイルスで、主に性交渉によって感染します。このウイルスは子宮頸(けい)がんの主要な原因とされており、若い女性に特に注意が必要です。予防のためには、定期的な子宮頸(けい)がん検診やHPVワクチンの接種が推奨されています。

これらの例からも分かるように、性感染症は自覚症状がないことが多く、定期的な検査が非常に重要です。また、性感染症はパートナーへの感染リスクもあるため、パートナーとともに検査を受けることも大切です。医療機関での適切な診断と治療により、これらの疾患は効果的に管理できます。安全な性行為の実践、定期的な検査、適切な治療が、性感染症の予防と管理には不可欠です。

梅毒とは?

梅毒は細菌によって引き起こされる感染症で、トレポネーマ・パリダムという細菌によって引き起こされます。感染初期には、感染部位に痛みのない潰瘍が現れることが多く、後期には皮膚や臓器に影響を及ぼすことがあります。

梅毒は進行すると重篤な症状を引き起こすことがあるため、早期発見と治療が非常に重要です。治療は抗生物質を用いて行われ、感染期間や症状に応じて治療法が異なります。

梅毒治療と保険適用

梅毒の治療には、日本の公的医療保険が適用されます。症状がある場合や医師が必要と判断した検査は保険診療の対象となり、治療費の3割が患者の自己負担です。しかし、症状がなく、予防的な検査を希望する場合は自費診療となることがあります。病院やクリニックによっては自費診療のみを行うところもあるようです。

なお、自由診療の場合、1万~2万円程度費用がかかるケースが多いようです。医療機関を受診する際には、保険診療か自費診療か、事前に確認しておいたほうがよいでしょう。なお、匿名での治療を希望する場合は、自費診療を行っている医療機関を選ぶ必要があります。

保険適用は事前の問い合わせを

梅毒は治療が可能な性感染症です。症状がある場合や医師の判断で検査が必要とされる場合であれば、日本の公的医療保険が適用されるケースが多いといえるでしょう。ただし、予防目的や医師の判断以外での検査は自費診療となることがあります。

また、匿名での治療を希望する場合は、自費診療を行う医療機関を選ぶ必要があります。もし、診察を希望するのであれば、事前に医療機関に保険適用になるかどうかを確認しましょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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