芸術作家石田智子さんの作品展「御春(ON HARU)」 3月3日まで 三春交流館まほら 福島県三春町

共同制作した廃材の印刷用紙を使った作品

 福島県三春町の芸術作家石田智子さんの作品展「御春(ON HARU)」は21日から町内の三春交流館まほらで始まった。こよりを7万本使った作品や町内の住民や中学生、復興住宅で暮らす福島県葛尾村出身の人たちと共同制作した作品などを出品。会場は光と影が織りなす幻想的な雰囲気が広がっている。

 三春交流館まほら会館20周年記念事業の一環。石田さんは国内外で活躍しており、町内での作品展は初。21日はオープニングセレモニーが行われた。石田さんは震災後の数年間は制作できなかったことなどを紹介。言葉に詰まりながらも、当時の状況や絆について伝えた。作品は見る角度や光の加減でさまざまな表情を見せており、「さまざまな物事は見る角度によって異なることも感じてほしい」と呼びかけた。

 3月3日まで。期間中はギャラリートークや演奏会も繰り広げる。夜間は施設のガラス越しに外から見ることもできる作品もある。

7本のこよりを使ったという作品
幻想的な雰囲気が広がる会場

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