53年ぶりの悲願達成は果たせなかった。
現地２月24日、韓国・釜山で開催されている世界卓球選手権・団体戦は女子決勝を実施。日本女子代表（団体世界ランキング２位）は女王・中国（同１位）と対戦し、張本美和（個人世界ランキング16位）、早田ひな（同５位）、平野美宇（同18位）のトリオが、孫穎莎（同１位）、陳夢（同３位）、王芸迪（同２位）の世界トップ３に臨んだ。
第１試合で15歳・張本は絶対女王・孫穎莎に果敢に挑んだが、５－11、８―11、４―11のストレート負け。それを受けて第２試合に登場したのが日本のエース、早田だ。相手は東京五輪金メダリストの陳夢で、第１ゲームを６―11で落としたものの見事にその後に３連取を決め込んで逆転勝ち。さらに第３試合の平野も王芸迪にストレート勝ちを収めた。続く第４試合は早田と孫穎莎のダブルエース対決となったが、こちらは０－３で敗れ去った。
そしてトータル２勝２敗で迎えた運命の第５試合。再登場の張本は陳夢を相手に第１ゲームを先取する大健闘をみせたが、金メダリストの闘志と底力は凄まじく、３ゲーム連続で落として万事休す。日本はまたしてもあと一歩のところで中国の後塵を拝し、悔しい銀メダルに終わった。
中国版Ｘである「ウェイボー」では試合専用のスレッドが立ち、なんとそれだけで100万件近いコメントが寄せられなど注目度の高さが窺えた。その声を拾って紹介したのがスポーツメディア『新浪体育』だ。大会６連覇を果たして、「信じていた！」「やはり我らの孫穎莎が救ってくれたな」「心臓が止まりそうだったがよく逆転してくれた」と歓喜と安堵が入り混じった。
一方で、「あわや大惨事だったぞ！」「インド戦も苦しんだ。チーム力が落ちてるんじゃないか」「らしくない。安定感がまるでなくなった」など厳しい意見も聞かれ、平野にストレート負けを喫した王芸迪には「質も迫力もなかった」「なぜ王曼昱じゃなかったんだ！」「完全に人選ミス」「この大苦戦は馬琳（監督）のせいだ」「彼女は日本人選手に弱いんだよ」と怒りをぶつけるファンも少なくない。
そして日本の戦いぶりに関しては「驚異の総合力だ」「堂々としていた張本は末恐ろしい」「パリ五輪では負けるかもしれない」「もはや日本との差は軽微」「今回の対戦で彼女たちは確かな自信を得ただろう」と、こちらは好意的な声が散見された。
構成●THE DIGEST編集部
