「日本はまるで違っていた!」絶対女王・中国をあと一歩まで追い詰めた日本女子に韓国メディアが感服! それでも「最後までブレない中国に愕然」【世界卓球】

現地2月24日、韓国・釜山で開催されている世界卓球選手権・団体戦は女子決勝を実施し、日本女子代表(団体世界ランキング2位)は女王・中国(同1位)と対戦した。日本は準決勝と同じく張本美和(個人世界ランキング16位)、早田ひな(同5位)、平野美宇(同18位)のトリオが選ばれ、孫穎莎(同1位)、陳夢(同3位)、王芸迪(同2位)の世界トップ3の牙城に挑んだ。

第1試合で張本が孫穎莎にストレート負けを喫し、第2試合ではエースの早田が東京五輪金メダリストの陳夢を3-1で撃破。1対1で迎えた第3試合では、平野が王芸迪と対峙して圧巻の3-0勝ちを収める。初勝利まで1勝に迫った日本だったが、第4試合は早田が孫穎莎に0-3で敗北してふたたびタイに。勝敗の行方は運命の第5試合に託され、15歳・張本が30歳・陣夢と互角の攻防を展開する。だが、第1ゲームを先取するもその後3つを連取されて万事休す。53年ぶりの世界制覇という日本の悲願は達成されなかった。

あと一歩まで絶対女王を追い詰めた日本の戦いぶりを、驚きとともに伝えたのが韓国全国紙『スポーツ朝鮮』だ。「結果的にサプライズはなく、終わってみれば中国が世界一に輝いた」と書き出しつつ、「これまでことごとく中国の厚い壁に阻まれ、世界卓球では4回連続で日本は決勝で敗れてきた。そのほとんどが0-3だったが、今回はまるで違っていた。最後まで攻撃力と精神力でひけを取らず、堂々と渡り合ったのだ」と評した。
さらに同紙は「とりわけ最終試合で張本が陳夢を相手にみせた度胸には驚かされ、会場も大いに沸いた。見応えあるシーソーゲームを繰り返したのだ」と称える。同日、男子準決勝で韓国も中国と対戦して一時2-1のリードを奪ったが、そこから連敗を喫してひっくり返された。『スポーツ朝鮮』紙は「やはり中国は中国だった。男子が中国に敗れたあと、韓国協会のユ・スンミン会長は『どれだけ追い詰めても中国は最後までブレない。愕然とするしかなかった』と語っている。女子決勝のタイムアップの瞬間、その言葉を思い出した」と記している。

世界卓球・団体戦の女子は中国が6連覇を達成。現地日曜日には男子決勝が開催され、中国が11連覇を懸けて、パリ五輪のホストカントリーであるフランスと雌雄を決する。

構成●THE DIGEST編集部

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