G7首脳「揺るがぬ支援」 ロシアの完全撤退要求、制裁強化

G7首脳によるテレビ会議に出席する岸田首相=25日、首相公邸(内閣広報室提供)

 【キーウ、ローマ共同】先進7カ国(G7)首脳は24日、ロシアのウクライナ侵攻開始から2年に合わせてテレビ会議を開いた。終了後の首脳声明で、ウクライナに「揺るがぬ支援」を続けると強調。ロシアへの制裁を強化するとし、武器調達を支援する第三国の企業や個人にも追加制裁を科すと表明した。「ロシア軍の無条件での完全撤退」も要求。会議に合わせイタリア、カナダはウクライナと安全保障に関する2国間協定を結んだ。

 岸田文雄首相は会議で、ウクライナの公正かつ永続的な平和を実現するため、G7で結束し対ロ制裁とウクライナ支援を推進すべきだと訴えた。北朝鮮からロシアへの武器移転は国連安全保障理事会決議違反だと強調、ロシアによる北朝鮮製弾道ミサイルのウクライナでの使用は断じて容認できないと述べた。

 声明では、ウクライナへの長期的な支援のために兵器生産能力を向上させると明記。侵攻を継続する資金を減らすため、ロシア産原油の密売に関与している業者などへの制裁を強化するとした。

カナダのトルドー首相(左)、イタリアのメローニ首相(中央左)や、EUのフォンデアライエン欧州委員長(右)と並んでテレビ会議に出席するウクライナのゼレンスキー大統領=24日、キーウ(ロイター=共同)

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