J2水戸ホーム開幕戦 サポーター、悲願「J1」へ熱い声援 スタンドから応援歌

開幕戦で勝利を収め、選手(手前)と喜び合うJ2水戸のサポーター=ケーズデンキスタジアム水戸

サッカー・J2水戸のホーム開幕戦が24日、茨城県水戸市小吹町のケーズデンキスタジアム水戸で行われ、詰めかけたサポーターが熱い声援を送った。クラブ創設30周年の節目の年に、悲願の「J1昇格」を成し遂げてもらおうと声を枯らし、5年ぶりの開幕戦白星を後押しした。

この日の観衆は5577人で、多くがチームカラーの青を身にまとったサポーター。前季途中から応援の際のマスク着用義務が緩和され、今季は開幕からコロナ禍前のように応援歌が響き渡った。歌い、飛び跳ね、大きな旗を振り上げるなど会場は熱気に包まれた。

ファン歴24年でJ2昇格時も応援していた水戸市、無職、永井久雄さん(86)は「応援を始めた当時は300人くらいで千人にも満たなかった。今じゃ考えられない」と、5千人超が入った観客席を見て目を細めた。

試合前半には水戸の安藤瑞季選手が果敢なプレーで得たPKを決め先制。その後も攻守で躍動する選手らに会場からは歓声や拍手が上がった。ひたちなか市から訪れた常磐大高3年の仲田紅華(しゅうか)さん(18)は「水戸の選手はサポーターの応援に全力プレーで応えてくれる」と目を輝かせた。

試合は水戸が1点を守り切って勝利。親子で観戦したひたちなか市の市毛小5年、柏木祐人さん(11)は「DFの飯泉選手が競り合いが強くてかっこよかった。勝ってうれしい」と笑顔を見せた。

応援仲間を率いてスタンドから大声援を送った水戸市の団体職員、飯田達也さん(27)は「水戸が勝って地域が盛り上がってほしい気持ちで応援している。節目の今季、選手の『J1昇格』という言葉を信じて応援していきたい」と力強く話した。

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