〈人気レストランの予約〉から〈チケット手配〉まで…海外で“お高めのホテル”に宿泊したら必ず活用したい「コンシェルジュ」

(※写真はイメージです/PIXTA)

海外旅行の強い味方であるコンシェルジュ。観光相談やレストラン等の予約だけでなく、パッキングまでおこなってくれる場合もあるといいます。今回は、国内外さまざまな場所への旅行歴が豊富なファッションスタイリストの地曳 いく子氏の著書『大人の旅はどこへでも行ける 50代からの大人ひとり旅』より、コンシェルジュの活用法について紹介します。

コンシェルジュが使えてこそ「旅の達人」

やっていない人が意外に多いのですが、ホテル代はコンシェルジュ代込みと思って、ぜひコンシェルジュを活用しましょう。コンシェルジュがいないホテルの場合も、フロントスタッフが同じように頼りになる存在です。コンシェルジュが使えてこそ旅の達人と言えましょう。

まずは観光相談。気ままひとり旅派の私としては、コンシェルジュの方に近所のおいしいレストランの場所を尋ねることが多いです。その際、自分の予算とか地元の料理が食べたいとか、疲れているから中華料理で軽く済ませたいなど、好みを伝えると便利です。

お安めレストランは「Casual restaurant please.カジュアル レストラン プリーズ」という言い方でOK。お高くなく気軽なものは全部「カジュアル」です。

人気のレストランなら予約も頼んでしまいます。予約が難しい人気レストランの場合、自分で予約するよりホテルのコンシェルジュを通して予約する方が話は早い。

特にラグジュアリーホテルのコンシェルジュの力はすごく強力です。空港や駅に向かうタクシーやリムジンバスなどの予約もお願いできます。

話す時は英語で! 自信がなければ「Japanese speaker please. ジャパニーズ スピーカー プリーズ」も使ってみましょう。スタッフの中には親日家で日本語を話す人がいることも。

ラグジュアリーブランドの店で買い物をしたいけど、いきなり行くと相手にされない場合もありますよね。そんな時も、コンシェルジュ経由だと予約が取れたりします(ホテルもある程度ラグジュアリーな場合に限りますが。そういう時は高いランチ代くらいをチップの目安に)。

私は過去、急に仕事の打ち合わせが入り、どうしても自分で取りに行く時間がなかった際に、サイズ在庫がなくて取り寄せてもらっていた靴や、裾上げを頼んでおいた服を、コンシェルジュにお店に取りに行ってもらったこともありました。

これはちょっと極端な使い方かもしれませんが、「クリーニングに出す服をその日のうちに急いで仕上げてもらえないか?」など、かなりお姫様気分のわがままを聞いてくれるのが一流ホテルのコンシェルジュたちです。

予約が取れないブロードウェイやオペラ、バレエなどもコンシェルジュに頼むと取ってもらえることがあります。彼らには独自のコネクションルートがあるようです。他にも美容院の予約から、具合が悪くなった時の救急車の手配まで、全部やってくれるコンシェルジュは旅の魔法使いですね。

コンシェルジュと同じく、ポーターも使いようです。ロサンゼルスロケに行った時、私と編集者、女2人で撮影用のスーツケースを7つも抱え、空港で途方に暮れた時がありました。

そんな時はポーターの出番です。ひとり旅の場合、そんなに荷物を運ぶことはないかもしれませんが、20ドル札をかざして困った顔をしていたら(これも母から教わった裏技)どこからともなくポーターが現れて、さっと全部運んでくれました。

ポイントは困った顔で「プリーズ」と「サンキュー」です! また、帰りの空港では、たとえ荷物が少なくてもポーターを頼むと、長い列ではなく特別に早い列に案内されたこともありました。

今は、自動チェックインが増えてスタッフが少なくなったので、この裏技が使える空港は少なくなっていると思いますが、参考までに。

知る人ぞ知る「コンシェルジュ活用法」

これはお金持ちの友人に習った超裏技ですが、実はラグジュアリーホテルでは、コンシェルジュがパッキングさえも全部やってくれることがあります。

撮影で疲れてドロドロの状態で、大量の荷物を前にどうしようということがありました。そこでコンシェルジュに連絡です。「すごく疲れちゃった。明日朝早くにチェックアウトなんだけど、パッキングどうしようかと」と。10分後にはコンシェルジュがやってきてテキパキとスーツケース5個分の荷物をパッキングしてくれました。

ハワイのロイヤルハワイアンに泊まった時、地元在住の友達が夜遅くに、急に私の部屋に泊まることになりました。その身ひとつで私の部屋に来た彼女は、コンシェルジュに電話をかけて「歯ブラシと歯磨き粉を持ってきて」と頼んでいました。

歯ブラシが備え付けではない海外のホテルです。夜中に歯ブラシを買いに行かず、コンシェルジュにお願いしたのです。もちろんチップを渡していました。

コンシェルジュたちはゲストの困ったことを解決するためにいます。ある程度高いホテルに限りますが、せっかく泊まるのなら、歯ブラシのような小さなことから劇場のチケットまで、とりあえずなんでも気軽にお願いしてみましょう。

地曳 いく子
スタイリスト

© 株式会社幻冬舎ゴールドオンライン