電車で席を譲ると「失礼ね! 老人扱いしないで!」「すみません」→ でも、再び席に座ろうとした瞬間!?

公共の場で他人に親切な振る舞いが出来る人を尊敬しているのですが、中には親切にした事でモヤモヤッとしてしまうことも少なからずあるようです。今回はそんなモヤッと体験をすることになってしまった、筆者の知人Mさんから聞いたエピソードをご紹介します。

電車で嬉しい体験をしたMさん

Mさんは妊娠していた時に、通勤中の電車で席を譲ってもらったことがあり、とても嬉しかったことが記憶に残っていました。自分が大変な時に人の優しさに触れると、こんなに嬉しいものなんだなと初めて気づかされたのです。
そして、無事出産を終えた今、自分も電車で困っている人がいたら席を譲ることにしようと、心に決めていました。

同じように行動したら、裏目に……

ある日、電車移動の最中に電車内で座っていたら、目の前に白髪のご婦人が乗ってきました。見た目だけで年齢を判断するのは難しいですが、そのご婦人が高齢に見えたMさん。他の席もちょうど全部埋まっていたので、ここぞとばかりに席を譲ろうとしました。

「よかったら、どうぞ」と言い席から立ち上がると、ご婦人は怪訝な顔をして「あらやだ、失礼しちゃうわ。私がそんなヨボヨボのおばあさんに見えるっての?!」と言ってきたのです。

最後まで文句を言われてしまった

(これはやってしまった)と思ったMさんは、「あ、すみません」と言いながら座り直そうとしました。するとそのご婦人は「ちょっと! 座るわよ。」と言いながら、結局Mさんから奪うようにして座席に座ったのでした。

Mさんが恥ずかしさ半分、落ち込み半分でつり革につかまって立っていると、ご婦人が降りる駅になったようで、席を立ち上がりました。その時にMさんを見て「不愉快だわ」と言い捨てて、電車を降りていったのです。

まとめ

「親切にしようとしただけで、こんなにも色々と言われてしまうなんて」Mさんは親切の難しさを痛感したようです。けれど、もしも電車が揺れて、ご婦人が転んでしまったら、ケガをしていたかもしれません。事故を未然に防いだと思えば、少し気持ちが楽になるのではないでしょうか。席を譲るには、勇気と優しさが必要です。その両方を持ち合わせていたMさんを私は素敵な方だと改めて感じました。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:南さおり

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