中国京津冀地域の貿易額、過去10年間で着実に拡大

中国京津冀地域の貿易額、過去10年間で着実に拡大

天津東疆総合保税区の浜海国際空港に着陸したリージョナルジェット機「ARJ21」。(2022年7月29日撮影、天津=新華社配信/馬成)

 【新華社北京2月25日】中国北京税関は20日、京津冀(北京・天津・河北2市1省)地域の協同発展がこの10年で顕著な成果を収め、貿易額は2014年の3兆7400億元(1元=約21円)から23年は5兆300億元になり、34.4%増加したと発表した。北京地区(北京に本社を置く中央企業を含む)の23年の貿易額は京津冀地域の貿易全体の72.5%を占め、14年から42.9%増加し、地域貿易の伸び率への寄与度は85.1%となった。

 京津冀地域の総合保税区の数は、14年の2カ所から23年は11カ所に増え、貿易額は14年比11.2倍の4513億3千万元となり、全国の総合保税区の貿易額に占める割合は4.1ポイント上昇の7.1%になった。中でも、北京大興国際空港総合保税区(北京、河北両エリアを含む)はハイエンドなハイテク産業クラスターを育成し、高水準の対外開放を実現する重要なプラットフォームとして、23年の貿易額が前年比5.7倍の20億5千万元に上った。

中国京津冀地域の貿易額、過去10年間で着実に拡大

天津東疆保税港区で検査待ちの南米産輸入チェリー。(2023年1月17日撮影、天津=新華社記者/趙子碩)

 北京市は対外開放プラットフォームの建設に引き続き注力し、天竺総合保税区の23年の貿易額は14年比4.8倍の1228億3千万元になり、初めて1千億元の大台を超えた。京津冀地域にある11カ所の総合保税区の27.2%を占めて首位に立ち、域内総合保税区の貿易の伸び率への寄与度は23.6%となった。

 京津冀地域はここ10年、協同イノベーションと産業協力に力を注ぎ、戦略的新興産業が盛んに発展している。23年のハイテク製品輸入額は14年比25.8%増の4716億3千万元だった。うち集積回路(IC)製造設備は14.7倍の235億7千万元、医薬原料・医薬品は4.5倍の1436億8千万元となり、全国の同類製品の輸入に占める割合はそれぞれ6.3ポイント、12.5ポイント上昇した。

 新エネルギー車(NEV)、リチウムイオン電池、太陽光発電製品の「新三様(新たな定番3品目)」は輸出が好調で、21年が前年比27.5%増の129億7千万元、22年が2.3倍の302億7千万元、23年が37.1%増の415億元となり、3年連続で増加し、全国の「新三様」製品輸出に占める割合が持続的に拡大している。

 北京市は現代的産業体系の構築に取り組み、23年のハイテク製品の輸入額は14年比89.0%増の3412億8千万元で過去最高を更新し、京津冀地域の同類製品輸入額の72.4%を占め、域内の同類製品輸入額の伸び率への寄与度は166.1%となった。中でも、IC製造設備は14年比25.6倍の212億8千万元で域内輸入額の90.3%を占め、医薬原料・医薬品は5倍の1226億元で85.3%を占めた。

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