実は逆効果も!?疲労回復と思ってやりがちな食べ方

年齢を重ねるにつれ、気になるのが「疲れやすさ」。体力がなくなった、すぐに休憩したくなると感じたことのある方は少なくありません。「よし!スタミナをつけよう!」と思って食事の工夫をしてみたけれど、疲れは変わらないといった経験はありませんか?

今回は、年齢を重ねたことからくる疲れに対するNGな食べ方と気をつけたいことについて、看護師・薬膳師としての知識を活かした記事を得意とするライターの薬膳ナースけいこさんに教えてもらいました。

スタミナつけるぞ!の前に考えたいこと

スタミナ不足を感じた時は、スタミナがつきそうなものを選びたくなりますよね。

「焼肉」「うなぎ」などの食事は、こってりしたタレで食べると美味しくてパワーがつきそうです。若いころはそれでよかったかもしれません。ですが、年齢を重ねたことで「消化する力」が落ちたことや「消化活動は大きくエネルギーを消耗すること」を意識しておく必要があります。

焼肉やうなぎは、確かにエネルギーを与えてくれますが、こってりのタレでたくさん摂ると脂が多く消化に時間やエネルギーがかかります。胃もたれや下痢などの不調を招いてしまうことも…。

どうしても、疲れた時に食べたいなら、タレではなく塩などあっさりした味つけで食べるのがオススメです。

オススメのスタミナ食は?

年齢を重ねた疲れにオススメの食材は、手ごろな価格で入手しやすい鶏肉です。できれば骨付きが良いです。薬膳では、骨付きの鶏肉をよく使います。オススメの調理方法はスープです。

鶏肉は、スタミナをつけてくれますし、スープにすると消化に使うエネルギーを省エネできます。さらに嬉しいのが、コラーゲンやカルシウムなどの栄養素がスープに溶け出していること。

コラーゲンは肌を美しく保つ手助けをしてくれますし、カルシウムは骨を丈夫にしてくれます。

あっさりした味の料理はスタミナがつくイメージが薄いかもしれませんが、「体に栄養が吸収されやすく、消化の負担が少なくて済む」年齢を重ねた世代に嬉しいスタミナ料理です。

消耗を少なく、補う

年齢を重ねたことによる疲れやすさを食事で対策する時に大切なのは、「消化しやすいスタミナ食材を選ぶこと」「消化の負担を減らすこと」です。

消化の負担を減らすコツは

・良く噛むこと
・空腹を感じてから食べること
・体温よりも高い温度で摂ること
・腹八分目で食べ過ぎないこと

など、よく言われていることも大切です。

年齢に合わせたスタミナ食材、スタミナ料理で、効率的にエネルギーをチャージして、疲れを気にせず日常を楽しめますように。

■執筆/薬膳ナースけいこ…薬膳師/看護師/経絡ヨガ指導者/薬膳茶エバンジェリスト。知って活用、暮らしに溶け込む健康づくりをテーマに情報を発信中 Instagramは@keiko89zen

編集/サンキュ!編集部

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