デジタルの普及誓う 福島市のシニアICTサポーター 75講座、541人に助言

活動を振り返りデジタル化の進展に貢献すると誓うサポーター

 スマートフォンなどデジタル機器の取り扱いに不慣れな高齢者をサポートする福島県福島市の「シニアICTサポーター」の今年度の活動報告会は19日、市役所で開かれ、参加者はデジタルの普及に一層協力していく決意を新たにした。

 サポーターに登録され、実際に活動した42人のうち22人が参加した。今年度は各地区の学習センターで入門体験、スマホ活用、出張出前の各講座を計75回開催し、高齢者を中心に延べ541人が受講した。サポーターはスマホの使い方や機能などを助言した。

 参加者は今年度の活動を振り返り、「スマホを持たない人にどう対応するか課題」「参加者が増えるよう講座の周知を強化してほしい」などの声を寄せた。

 市は新年度も事業を継続する。講座開催に加え、高齢者同士がスマホの使い方などを自主的に学ぶ「デジタルクラブ」の立ち上げを各地区で促している。クラブの多くは、サポーターが関わる形で運営している。3月設立分を含め4クラブが活動している。

 2022(令和4)年度のサポーター創設時から活動している同市の柳生秀子さん(64)は、物価高騰などへの対応として市が全市民を対象にしたデジタルクーポン「福デジくん」の第1弾の購入率(1月末時点)が45%にとどまったことに触れ「自分たちの活動が少しでも高齢者へのサポートになればいい。デジタルの底上げに少しでも貢献したい」と話した。

(県北版)

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