週末は子供たちと、マックでハッピー充電!?DMM EV CHARGEで始まる「美味しい家族サービス」【週刊 スタッフブログ】

2024年2月19日、日本マクドナルドは運営する一部店舗に、EV/PHEV用の急速充電器および普通充電器を導入することを発表しました。提供される充電インフラは合同会社DMM.comが展開する「DMM EV CHARGE」。自宅に受電インフラがない人はもちろんすでに設置済みのEVオーナーも、家族そろってハッピーセットを楽しみながら愛車に「ハッピー充電」できそうです。

サンリオピューロランドにも導入実績あり

日本マクドナルドは「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」をコミットメントとして掲げ、店舗運営や事業所施設、サプライチェーンに至るまでさまざまな「サスティナビリティ」活動に取り組んでいます。

滞在時間が比較的短いガソリンスタンドや、高速道路のPA/SAでの利用を考えて、最大180kWまでの急速充電器を取り扱う。

今回、発表されたEV向け急速充電インフラの整備に合わせて、2030年までに店舗・オフィスにおける温室効果ガス排出量を50.4%*削減するという中間目標が設定されました。店舗における太陽光パネルのテスト接地拡大などとともに、その取り組みは大きく前進することになりそうです。

日本マクドナルドにインフラを導入する合同会社DMM.com(本社:東京都港区、会長兼CEO:亀山敬司、以下DMM)は、会員数4000万人を超える総合サービスサイト「DMM.com」を運営しています。

1998の創業以来、多種多様な事業を手掛けてきました。動画配信、FX、英会話、ゲーム、3Dプリントなど60以上のサービスに加え、沖縄での「DMMかりゆし水族館」事業といった業種の垣根を超えた事業展開を進めています。

EV充電サービス「DMM EVCHARGE」の開始を発表したのは、2023年5月15日のことでした。

日本国内でEVが普及していくにつれて充電インフラ事業もまた、新規参入が相次いでおり、ライバルもかなり増えているようです。そんな中、「DMM EV CHARGE」は昨年5月の提供開始から8月までのわずか3カ月で、2500基の受注を達成しました。2024年中には、全国で1万基の設置を目指しているといいます

導入(予定含む)実績としては、アパホテル&リゾート 東京ベイ幕張や同横浜ベイタワーといった人気宿泊施設への設置や、星野リゾートとの業務提携が発表されました。ユニークなところでは、スノーピークの直営キャンプフィールドや、サンリオピューロランドに普通充電器を設置しています。

実は海外では、マクドナルドのフランス法人が2023年11月、国内店舗でのEV急速充電器設置を発表しました。全国700カ所の店舗駐車場に2000基への展開を予定しています。現地でのサービスは20分間の滞在で80%までの充電を想定し、150kWのパワフルな充電インフラが選ばれました。使われる電力は、自然エネルギーが利用されるといいます。

ちなみに日本マクドナルドのテスト設置では当面、90kWの充電器1基で同時に2台のEV充電が可能なモデルが導入されるそうです。

最大180kWまで対応。ながら充電がストレスフリーに

さまざまな施設で「DMM EV CHARGE」の導入が進む理由の一つは、DMMアカウントと連携したアプリ決済に対応している点にありそうです。会員であれば思い立ったらすぐに利用できる利便性は、強く普及を牽引できるはず。商業施設や宿泊施設、公共施設といった経路充電における「ながら充電」には、最適かもしれません。

日本国内初、NACSとCHAdeMOの両規格に対応した急速充電器のサービスも提供。DMM EV CHARGEは「ガソリンの給油のような感覚で、どこでもEV充電ができる世界」を目指している。

もうひとつの強みと言えそうなのが、利用ニーズに合わせた多様かつ柔軟な対応でしょう。2024年春からは50kWの充電設備に加えて、一部インポートカーブランドだけが展開する100kW超級の充電能力を備えた設備のサービス提供を、開始する予定です。

具体的には120kWに加え、国内最速クラスの180kWまで対応する予定。これなら、充電待ちのストレスもかなり軽減できそうです。

加えて昨年末には日本で初めて、国内で主流のCHAdeMO方式と北米でデファクトとなっているNACS(North American Charging Standard)の両規格に対応した「ダブルコネクタタイプ急速充電器」導入プランの提供を、スタートしました。

日本では今のところ、テスラ車だけが対応するNACSですが、北米ではほぼ全ての自動車メーカーが充電フォーマットとして採用しています。DMM EV CHARGEとしては、ガソリンスタンドや高速道路のSA、PAなどに設置する予定だそうです。

EVが一般化していく中で、より身近で高性能な充電インフラのニーズはますます増えていくことは確実です。だからこそさまざまなレクリエーション/レジャー/エンターテインメント施設と連携した便利な「ながら充電」は、集客を促進する重要な切り札になる可能性もあります。

それにしてもマクドナルドと急速充電・・・これはそうとうに強力なタッチポイントになりそう。もしも僕に小さな子供がいたとしたら、「家庭内EVシフト」を円滑に進めるための、対奥様向け説得材料として活用させてもらったりするかもしれません。

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