要注意!投資信託のダメな選び方。商品選びで確認すべき3つのポイント

2024年1月には新NISAがスタートし、概要や運用への活かし方についてメディアでも連日取り上げられています。

資産形成への注目度は、これまで以上に高まっています。

一方で、投資をしたいけど、商品の選び方に迷っている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、「投資信託」を選ぶ際に、確実に抑えておきたいポイントについて紹介しています。

投資信託のダメな選び方

投資初心者にとって、数ある投資信託の中から運用先を選ぶのは難しいかもしれません。

ファンドを選ぶときに見るべきポイントも大事ですが、後悔のもととなる「ダメな選び方」を抑えておきましょう。

  • トレンドで選ぶ
  • 基準価額のみで買いどきを判断する
  • 毎月分配金を出しているファンドを選ぶ
  • 短期的な観点で騰落率を見て選ぶ

トレンドで選ぶ

投資信託のファンドは、多くの運用会社から毎月リリースされています。

よく取り上げられるテーマの多くは、社会情勢を反映したトレンドテーマです。

例えば、AIやサイバー企業が注目され始めたときは、呼応するようにAIやサイバー関連企業を扱うファンドがリリースされました。

ほかにも、ESG投資関連や環境をテーマとしたファンドも増えつつあります。

トレンドを踏まえたファンドの多くは、アクティブファンドとして運用されているケースが多いです。

したがって、信託報酬などの運用コストも高くなりがちです。

中にはハイリスクな運用を行なうファンドもあるため、投資するときは内容をよく確認しなければいけません。

よさそうなテーマのファンドを見つけたら、運用スタイルとコストはよく確認しておきましょう。

基準価額のみで買いどきを判断する

投資経験が浅い人の中には、投資信託の基準価額を株価と同じように認識する人も多いのではないでしょうか。

投資信託の基準価額は株価と同じくファンドの価値を表す指標ですが、株価のように需給関係を表した数字ではありません。

基準価額は純資産総額を総口数で割って計算されます。

したがって、必ずしも需要を数値に反映しているわけではありません。

また、分配金を出したファンドは基準価額が下がるため、本来の運用成績がわからなくなることは多々あります。

ファンドの運用実績を確認する場合、「トータルリターン」や「シャープレシオ」などの指標も合わせて確認しましょう。

毎月分配金を出しているファンドを選ぶ

毎月分配金を出し続けているファンドは、景気が良いように見えます。

しかし、実際には純資産を切り崩しつつ分配金を出しているファンドもあるため、要注意です。

毎月分配金型ファンドの運用実績を評価するときは、「トータルリターン」を確認しましょう。

純資産を切り崩しながら出す分配金は、通常の分配金と区別するために「特別分配金」と呼ばれます。

ゆるやかに資産を切り崩しつつ運用したい人にとって、毎月分配型ファンドは好都合です。

一方、長期運用で資産形成したい人には、毎月分配型ファンドは不向きです。

毎月分配金を受け取っていると、資産を大きく積み重ねることはできません。

短期的な観点で騰落率を見て選ぶ

直近1年以内の騰落率が著しくプラスになっているファンドを見ると、運用成績がすごく良く見えます。

しかし、長期視点で見ると実はそれほど運用成績が良くないケースがあります。

ファンドの運用実績を把握するには、できるだけ長い期間で見なければいけません。

社会情勢や地政学リスクの影響を受けやすい株式ファンドは、数ヵ月や1年単位で大きな価格変動を見せるケースがよくあります。

3~5年程度運用を継続しているファンドは、過去の実績による評価がしやすいです。

運用期間が1年に満たないファンドの運用成績を見るときは、基準価額の変動要因もあわせて確認するようにしましょう。

投資信託選びで確認すべきポイント

投資信託を選ぶ際に、確認しておきたいポイントを3つ紹介します。

  • 運用コスト
  • ファンドの資産構成
  • 運用スタイルとリスクの関連性

運用コスト

投資信託の主な運用コストは信託報酬です。

購入時と解約時にかかる手数料はその場限りですが、信託報酬は運用している期間中、ずっと払い続けます。

長期運用では、信託報酬が重要な運用コストとなるため、しっかり確認しましょう。

購入時と解約時にかかる手数料は無料としているファンドも増えつつあるため、それほど気にする必要はありません。

ファンドの資産構成

資産構成次第ではリスクを分散できるため、ファンドの資産構成がどうなっているかも確認しておきたいポイントです。

単一の資産だけではリスクが高すぎる場合でも、ほかの資産と組み合わせ次第ではリスクを軽減できます。

許容できるリスクと運用の目的さえはっきりしていれば、理想とする資産構成はより鮮明になるでしょう。

資産構成やリスク許容度に迷う場合、あらためて運用の目的をはっきりさせてみると、すんなりとファンドが決まることもあります。

運用スタイルとリスクの関連性

ファンドの中には、どんな運用スタイルをとっているのか、わかりにくいものも存在します。

先物取引を活用したブル・ベア型投信や、転換社債に投資するCBファンド、仕組債を投資対象とするノックイン投信などは、運用がわかりにくいファンドの代表格といっても良いでしょう。

投資信託選びの際は、運用の仕組みや基準価額の変動要因が理解できるファンドを選ぶようにしましょう。

最低限「ダメな選び方」や「確認すべきポイント」を抑えておけば、大きく間違った選び方にはなりません。

資産運用の目的が明確であればあるほど、ファンド選びは簡単になります。

まずは、資産運用の目的から考えてみるのが正攻法です。

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