横浜FMが逆転白星発進! J1初陣飾ったキューウェル新監督「最後まで諦めない姿勢に感銘」

[写真:©超ワールドサッカー]

横浜F・マリノスが今季の船出を逆転白星で飾った。

今季のJ1で覇権奪回を期す横浜FMは25日に国立競技場で16年ぶり昇格の東京ヴェルディと対戦。31年前のJリーグ開幕戦再現カードとあって注目度が高く、5万3000人以上の観客がスタジアムに詰めかけたなか、7分に先制を許したが、89分からの逆転劇で2-1と勝利した。

J1初陣を白星で飾ったハリー・キューウェル新監督はこの一戦をこう振り返った。

「何から喋ろうかなと思うが、国内でも注目されたこのナショナル・ダービーという開幕のカードで、昇格してきたチームが相手。簡単な試合にならないとは思ったし、実際にやってみてそうだった」

「コンディションという部分から、自分たちのサッカーを見せるのが少なかったし、ベストな状態じゃなかった」と言うとおり、敵地で120分の激闘だったACLから中3日のチームにとって厳しい一戦だったが、選手を労った。

「最後の最後まで諦めない姿勢に関しては素晴らしい精神をもってやれたなと思っている。正直、内容に関しては思い描いたようなものではなかったが、彼らの姿勢、そしてブレず、最後まで諦めないというところは感銘を受けた。それがしっかりと結果に結びついてくれたと思う」

この試合では劇的勝利に至る過程で、キューウェル監督の交代カードやシステム変更を含め、柔軟な采配が印象的に。その点についても語った。

「前半は見てのとおり、自分たちで状況を難しくしてしまった。練習でやってないことをやってもうまくいかない。そういうときに大きな変化というか、ほんの少し変化をもたらそうとしたが、そこまで変わらなかったのが前半だった」

「後半に入り、交代した選手が違いを見せてくれた。交代して入ってくる選手にもチームの底上げというところを求めている。ヤン・マテウスや、宮市が入ったところでパワーだったり、前姿勢が強まり、前半よりもチャンスを作れた」

「そのなかで、諦めない姿勢をもってして相手がどうこようが自分たちのやろうとすることで結果がついていて、勝利に繋がったと思う」

そんな元オーストラリア代表のレジェンドはヒーローの松原健にも言葉を求められると、「1人の選手のことをずらずら並べて長く話すつもりはない」と前置きし、チーム全体での勝利を強調した。

「練習でなかで伝えているのは『シンプルに前方向を目指す』ということ。それを常日頃、言っている。前半はそのシンプルさが抜けたが、後半はシンプルさを出して良い形で前方向に持っていけた」

「松原もよくやってくれたし、彼の強さを出してくれた。シンプルさや前方向に行く回数が増えることで、危険なエリアにボールを運び、そこに松原もいてくれたと思う。4、5点を取るのは簡単ではない」

「それをする前に自分たちの求めるサッカーをした上で初めて点が取れたり、前に向かっていける。そういうところを頭に入れながら、選手たちの一人ひとりが意識的にやっていく必要がある」

「今日の結果に関しても最後の最後まで諦めない姿勢、それを見せたことで何かが起きた。そういう試合だったと思う。選手たちが最後まで諦めず、戦う姿勢を見せてくれたなと思っている」

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