[神回]展開が意外すぎた!最上流域でしか見られない貴重な魚を求めて源流釣行!

滝を高巻きし、道なき道を進む北アルプス山岳渓流釣行。ターゲットは源流域の主、ヤマトイワナ。釣魚放流がされる渓流では滅多にお目にかかれない希少種だ。アングラーは源流釣行経験が豊富なFIshmanスタッフの西村さんと松野さん。1泊2日の野営釣行でヤマトイワナを求める二人のアングラーをカメラが追う!

●文:ルアーマガジンリバー編集部 ●動画出典:フィッシュマン

今回の動画&登場アングラー紹介

― 【1泊2日の源流釣行】その先の先に“ヤマトイワナ”を求めて

深山幽谷の源流。渓流釣りを愛好するアングラーなら一度は挑戦してみたいフィールドだ。しかも野営となるとその敷居はさらに一段上がる…。この動画はFishmanスタッフのお二人が1泊2日の源流釣行で、その魅力をたっぷりと紹介。さらにタックルセッティングから装備、野営のテクニックまで実践で役立つ情報も満載。源流の釣りドキュメンタリーとして楽しめるのはもちろん、今後源流に挑戦してみたい方の手引きにもなる中身の濃い動画です。

― アングラー紹介

西村均(にしむら・ひとし)

1gのジグヘッドリグもビッグベイトもベイトタックルで巧みに操り、アジ、トラウト、シーバスなど人気ターゲットを釣りまくる魚類の天敵。近年は魚の保護活動にも積極的に取り組んでいる。ベイトリール博士“ドクトルニシニシ”としても活躍中。Fishman プロテスター。

松野直人(まつの・なおひと)

渓流トラウトとリバーシーバスをメインに新潟上越エリアで活動中! たまに旬の魚釣りも楽しむマイペースアングラー。最近の趣味は筋トレとバイクで、西村さんも舌を巻くトルクフルな登攀力の持ち主。Fishman AUX(サポートスタッフ)

ターゲットは源流域でしかみられない純系ヤマトイワナ

Fishman TVのトラウトディビジョンのロケで西村さんと松野さんが訪れたのは北アルプスの某源流域。

西村「車を停めてからここまで(歩いて)1時間はかかったんじゃないでしょうか(汗)」という地点からカメラは回り、ヤマトイワナを求めてタフな釣行がスタートを切る。

西村「この山中の最上流域に陸封された、原始の昔から姿を変えない綺麗なイワナが棲息しています。それを今回、1泊2日で狙いにきました。ただ釣るだけじゃなく、自然を楽しむ中の一部に釣りがある。そこが源流釣行の魅力」

松野「地元新潟の川と渓相が違って新鮮。ワクワクしますね」

二人の背中には大きなバックパック。1泊2日の釣行に必要な装備と期待がパンパンに詰め込まれている。

車止めから歩いて約1時間で入渓。ここから1泊2日の源流釣行がはじまる。
ヤマトイワナは本州中部と紀伊半島などに分布するサケ科イワナ属の在来種。現在はニッコウイワナの放流により交雑が進み、自然河川では人が踏み入らない源流域でしかみられない希少種といわれている。

ロッドはキャストの正確性、ルアー操作の精密性、そして遡行時の携行性が重要

野営をともなう源流釣行は衣食住の装備を携行するため、タックルは最小限に絞り込む必要がある。二人はマルチピースやテレスコピックの携行性に優れたロッドを用意した。

西村「源流域の流れは細いので、ロッドは4ft台前半で十分。で、源流の釣りといえばビームス エクスパン4.3LTS。振り出しでザックの脇とかにさして持ち運ぶこともできるので非常に便利」

松野「僕はビームス ブランシエラ4.8UL。3ピースでコンパクトで持ち運びも問題なし。ちょっと長めのほうがラインメンディンもしやすいと思って」

西村「そう。沢のように細い源流ほど喰わせるゾーンは狭い。ロッドはキャストの正確性、ルアー操作の精密性も大事。あと、そうそう来られるフィールドではないので、メモリアルな魚をカッコいいタックルで釣りたい。2日目はビームス ブランシエラ3.9ULリミテッドにアンバサダーで映える写真も撮りたいと思います」

― 西村さんの使用ロッド

ビームス エクスパン4.3LTS(フィッシュマン)

  • 全長:130cm(4.3ft)
  • 継数:4ピース(テレスコピック)
  • 仕舞寸法:40cm
  • 自重:93g
  • 素材:4軸カーボン
  • ガイド:ステン+Kガイド
  • ルアー:3~8g
  • ライン:2~6lb、PE0.4~0.8号

ビームス ブランシエラ3.9ULリミテッド(フィッシュマン)

  • 全長:119cm(3.9ft)
  • 継数:3ピース
  • 仕舞寸法:42.5cm
  • 自重:133g
  • 素材:4軸カーボン+グラスマテリアル
  • ガイド:Kガイドチタン+ステン
  • ルアー:2~7g
  • ライン:3~6lb、PE0.5~1号

― 松野さん使用ロッド

ビームス ブランシエラ4.8UL(フィッシュマン)

  • 全長:146cm(4.8ft)
  • 継数:3ピース
  • 仕舞寸法:51.5cm
  • 自重:97g
  • 素材:4軸カーボン+グラスマテリアル
  • ガイド:Kガイドチタン+ステン
  • ルアー:2~7g
  • ライン:3~6lb、PE0.5~1号

フィッシュマン (Fishman) ビームス ブランシエラ4.8UL (Beams blancsierra4.8UL)

ファーストフィッシュは松野さん。遡行の期待が高まる美しい魚体

1日目は大きなザックを背負いながらテン場(テントを張る場所)まで二人で交互に釣り上がる。使用ルアーはともに50mmのシンキングミノー。時折、チェイスが見られる状況で最初に喰わせたのが松野さんだ。果たしてヤマトイワナか?

松野「白い斑点が薄くて虫食いも消えているけど、ニッコウとヤマトの混血っぽいですね。それにしても綺麗なイワナ! うれしいですね」

原種に近いヤマトイワナほどイワナ特有の白斑がなく、鮮やかな朱色の小斑が散らばるということだ。

西村「もっと上流に行って水が冷たく険しい渓相になれば、放流されたニッコウイワナが上がって来れない。純血のヤマトイワナに出会えるはずです」

松野さんが落ち込みの白泡下から本釣行最初の1尾をキャッチ。
ネットに収めた魚体は白斑が薄っすらと浮かび上がる。「ニッコウが混じっている感じですね。でも綺麗なイワナ。1尾目、素直にうれしいです」(松野)

落差のある落ち込み下でついに! 水深のある激流の底から本命、現る!

二人で釣り上りながら現れたのが落ち込み下。

西村「深くて流れが急だから魚は底に張り付いている。いかに魚にルアーを見せられるか、ですね」

ルアーを有効に引ける距離が短い上に流れが速く、深い。西村さんはヘビーシンキングミノーをチョイス。アプローチを変えながらルアーを通すと数投目に魚がアタックする。

西村「きた、キタッ! エッ、コレ、本命じゃない? これはすごいぞ、真っ赤だぞ!」

興奮収まらぬまま、ネットに収めたのはなんとも美しいイワナだ。

西村「綺麗。もう白斑が一つもなくて赤い斑点がすごく鮮やかで。完璧」

北アルプスの源流で初めて出会った神々しいヤマトイワナに二人は感動。その後もテン場に向かって遡行しながら美しいイワナたちと戯れ、初日の実釣を終える。

西村さんがヤマトイワナを釣ったのは、轟々と流れ、白泡が立つ落ち込み下。ビームス エクスパン4.3LTSのキャストの正確性、ルアー操作の精密性が活きるシチュエーションだ。
白斑がなく、鮮やかな朱点が釣り人の目を釘付けにする。西村さんが1日目に幻のヤマトイワナをキャッチ。

1日目の実釣終了後も源流釣行の楽しさはまだまだ続く

15時を前に1日目の遡行を終了。落差の大きな滝の傍らが、今釣行のテン場だ。深山の日暮れは早く、寝床の設営や食事の準備など日のあるうちに済ませておくほうが早いし、安全。朝から沢を歩き、2日目のための体力温存という意味もある。このタイミングを利用して、西村さんが源流釣行の装備や野営のテクニックを解説。詳細は動画をご覧いただくとして、その後に映し出されるのが釣行後の焚き火料理。川音を聞きながら宴がはじまる。

松野「何を食っても美味い」。これも源流釣行の至福の時間。醍醐味の一つだ。

実釣時のテン場。タープ泊、ハンモック、山岳用テントなど釣り人、撮影スタッフがそれぞれのスタイルで野営。
沢を登り、釣りを楽しみ、心地良い疲労感とともに迎えた至福の時間。「何を食っても美味い」(松野)。この一言に尽きる。

感無量! 滝ツボで感動モノの美形イワナと出会う

実釣2日目はテン場に荷物を残し、実釣に必要な装備のみの身軽なスタイルでスタート。まずはテン場近くの滝ツボで松野さんにヒット。

松野「ヤマトかな、朱点もはっきりしてて。めっちゃ綺麗。幸先の良いスタートですね」

選手交代で西村さんがキャストすると数回のアタック後のかけた。

西村「これ、きたんじゃない! オレ、2尾目の純血のヤマト。背中がツルツルで虫食い斑がまったくない。喰わせの間を入れたらひったくていきましたね、ドーンッと。朱点くっきりのめっちゃ綺麗なイワナ(笑)」

2日目の実釣はテン場近くの滝ツボでスタート。こんなシチュエーションで釣りができるだけでも幸せだ。
1尾目は松野さんがキャッチ。ヤマトかなぁ? 朱点がはっきり出て。めっちゃ綺麗。ヤマトだろうがなかろうが、うれしい1尾です」(松野)
松野さんが釣った後、西村さんが続く。「これは綺麗だ!」と数えきれないほどの渓魚に出会ってきたエキスパートもうっとり。色といい、ヒレの形といい感動モノの美形イワナ。一生に一度は出会ってみたい魚だ。

ヤマトイワナを求めて。この動画はトラウトフリークならずとも楽しめる源流釣行紀だ

高巻きするはずの滝ツボで二人ともヤマトイワナをキャッチ。釣果的には大満足のはずだが、滝上流のさらなる出会いを求めるが釣り人の性。二人は時間の許す限り、滝を越え、ヤブを漕ぎ、釣り進む。沢歩きの美しい景色、次々現れる魅惑的なスポット、魚のチェイス…釣果だけではない源流釣行の醍醐味を二人は魅せてくれる。そして美しいイワナとの出会い。この動画はトラウトファンならずとも楽しめる源流釣行紀だ。

松野「先行者の踏み跡のない渓に入る非現実感が源流の魅力です」

西村「釣りだけじゃなく、自然の中で遊び尽くす。そして無事に家に帰って源流釣行は完結しますからね」

沢歩き、釣り、野営、そして美しい渓魚との出会い。これらすべてが源流釣行の魅力だ。

源流にベイトロッド。タックルの進化が源流釣行を新たなステージに導く

― 西村さん使用タックル&ロッド解説

西村「ビームス エクスパン4.3LTSは、道なき道を行く源流釣行のために開発されたようなテレスコピックロッドで、ザックに忍ばせて携行しやすい。適度に張りがあるのでルアーの操作性も高いです。リールは基本、アップストリームの釣りになるのでハイギアが有利。2日目に使ったビームス ブランシエラ3.9UL リミテッドはウッドグリップ標準装備でルックス重視。短くても十分飛距離が出る。ベイトタックルの手返しの良さは、近距離を撃つ源流域で大きなアドバンテージです」

西村さんの使用タックルデータ

1日目

  • ロッド: ビームス エクスパン4.3LTS(フィッシュマン)
  • リール: アルデバラン XG LEFT (シマノ)
  • ライン: ピットブル4 0.6号(シマノ)
  • リーダー: H.D.カーボン 1.2 号(デュエル)

2日目

  • ロッド: ビームス ブランシエラ3.9UL リミテッド (フィッシュマン)
  • リール: アンバサダー2501C Avail フルカスタム (アブガルシア)
  • ライン: ピットブル4 0.5 号 (シマノ)
  • リーダー: H.D.カーボン 1.2 号 (デュエル)

松野さんの使用タックル&ロッド解説

松野「僕が使ったビームス ブランシエラ4.8ULは全長146cm。源流ならもう少し短くても良いけど、キャストの精度やラインメンディングのしやすさなどの面で絶妙なレングスで源流域でも使いやすいです。張りがあるのでルアーが操作しやすく、グラスティップなどのイワナの噛みつき系バイトも弾かず、絡めとりやすいです」

松野さん使用タックルデータ

  • ロッド: ビームス ブランシエラ4.8UL(フィッシュマン)
  • リール:カルカッタコンケスト BFS XG LEFT(シマノ)
  • ライン: ピットブル4 0.6号(シマノ)
  • リーダー: ファメル フロロショックリーダー1.2号(山豊テグス)

フィッシュマン (Fishman) ビームス ブランシエラ4.8UL (Beams blancsierra4.8UL)

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