朝乃山、西前頭筆頭 大相撲春場所番付、三役復帰が視野に

 日本相撲協会は26日、大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付を発表し、朝乃山(29)=富山市出身、高砂部屋=は西前頭筆頭に上がった。上位陣と総当たりの地位で、勝ち越せば三役復帰が視野に入る。3月1日に30歳を迎えて臨む本場所で、白星を積み重ねられるか注目が集まる。

 西前頭7枚目だった初場所は8日目に右足首を負傷して休場。13日目から再び土俵に上がり、9勝3敗3休と2場所ぶりに勝ち越した。

 春場所は他の力士の成績次第という面はあるものの、勝ち越せば5月の夏場所での三役復帰が濃厚。顔を合わせる上位陣からどれだけ白星を挙げられるかが鍵になる。

 上位との対戦成績は、横綱照ノ富士に未勝利で、突き押しが得意の関脇大栄翔には不戦敗を含め5連敗中。新大関の琴ノ若との対戦も見込まれ、持ち味の前に出る相撲を取れるかが焦点だ。

 能登半島地震の被災地に、相撲を通じて明るい話題を届けたいという思いもある。被害が大きかった氷見市は母の故郷で、2月中旬に帰郷した際には義援金を贈った。被害が甚大だった同市北大町を見て回り「被災した人たちを勇気づける相撲を取りたい」と意気込んだ。

 春場所が開催される大阪は、近畿大時代を過ごした「第2の故郷」。三役復帰を目指し、白星を重ねる。

三段目は県出身3力士が番付上げる

 このほかの県出身力士は、三段目の3力士が番付を上げた。旭水野(きょくみずの)(19)=朝日町出身、大島部屋=が西14枚目、常川(つねかわ)(29)=南砺市出身、荒汐部屋=が西24枚目で、ともに自己最高位となった。千代烈士(ちよれっし)(20)=南砺市出身、九重部屋=は西47枚目に上がった。

 三段目はほかに、富豊(とみゆたか)(23)=高岡市出身、時津風部屋=が東71枚目、坂林(さかばやし)(24)=高岡市出身、尾上部屋=が東75枚目、飛騨野(ひだの)(33)=富山市出身、荒汐部屋=が西87枚目に下がった。序二段は、霧乃華(きりのはな)(19)=高岡市出身、陸奥部屋=が西69枚目となった。

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