メルセデスF1、新車W15にポジティブな手応え「1年前より良い状況。さらに前進するための基盤ができた」

 メルセデスのジョージ・ラッセルは、バーレーンでのF1プレシーズンテスト最終日をその日の2番手タイムを出して締めくくった。ラッセルは、メルセデスの新車W15がチームがこれから築き上げていくための「非常に優れた基盤」を提供するものだという信念を、改めて示し、チームメイトのルイス・ハミルトンやトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンもポジティブな感想を述べている。

 テスト最終日、メルセデスは午前にハミルトン、午後にラッセルを走らせた。ラッセルは67周を走り、フェラーリのシャルル・ルクレールによるその日のトップタイムからわずか0.046秒遅れのタイムを記録した。

 だがラッセルが一番満足したことは、信頼性や初期的な問題に邪魔されることなく、3日間のプログラムを実施できたことだった。

 テスト2日目と3日目の午前中に連続して排水溝カバーの緩みのためにセッションが中断されるアクシデントが発生したが、メルセデスの作業と進捗にはほとんど影響がなかった。メルセデスは3日間にわたって合計1952kmを走行して膨大な量の学習とデータ収集を完了した。

2024年F1バーレーンテスト1日目 ジョージ・ラッセル(メルセデス)

「バーレーンでは内容の濃い3日間を過ごした」とラッセルはコメントした。「中断があったにもかかわらず、僕たちは計画していたプログラムをすべてやり遂げた」

「マシンのハンドリングは良好で、ここに来る前のシミュレーターでの感触と相関している。ここから築き上げていくための素晴らしい基盤ができた」

 一方でラッセルは、レッドブルがメルセデスを含むその他のチームよりも依然として優位にあると考えている。

「もっとラップタイムを見つけ出す必要があることは承知している。テスト前からそうなることは分かっていたし、レッドブルは今年もすごく強そうだ」

「それでも、僕たちは12カ月前よりもずっとよい状況にいると確信している。ブラックリーとブリックスワースのチームは、正しい方向へ一歩を踏み出したマシンを作り、僕たちをこのポジションへ導くために、素晴らしい仕事をしてくれた」

「今は、まずパッケージを最大限に活用すること、次にダウンフォースを増やしてギャップを埋めることに集中する必要がある」

2024年F1バーレーンテスト3日目 ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 7度の世界チャンピオンであるハミルトンは、チームメイトのポジティブなコメントに再び同意、バーレーンでのメルセデスの仕事とパフォーマンスを、「非常に励みになる」と評価した。

「全体的に見て、本当によいテストだった」とハミルトンは語った。「トラックサイドとファクトリーにいる全員のことをとても誇りに思う」

「みんなが一緒に協力して作業をしているのを見るのは、とても素晴らしいことだし、励みになる。その集中力、決意、コミュニケーションは、今まで見たなかでも最高のものだ」

「やるべき作業があることは分かっているし、僕たちはまだ目指すところには達していない。でも、テストでそうなることは分かっていた。ここから積み重ねていくための素晴らしいプラットフォームがある。これから数日間、テストから得たすべてのデータを調べるために懸命に取り組むよ」

「シーズン開幕を本当に楽しみにしているし、よい形でシーズンに臨むつもりだ」

2024年F1バーレーンテスト1日目 W15をチェックするルイス・ハミルトン(メルセデス)

 メルセデスのドライバーと同様に、トラックサイドエンジニアリングディレクターのショブリンは、今シーズン最初のレースを目前に控え、チームが昨年の同時期よりもはるかによい位置にいると指摘した。

「ここバーレーンでは有益な3日間を過ごし、W15についての理解が順調に進んだ」とショブリンは語った。「昨年のマシンと比べると、ドライバーからのフィードバックは大きく異なり、よりポジティブなので心強い」

「チームは、W14が抱えていたハンドリング上のたくさんの欠陥を解消するために、懸命に取り組んできた。こうした問題の多くを解決できたようなので、非常にうれしい」

「テストを通して、マシンについての理解を深めるという点で大きく前進した。これからの数日間の仕事は、結果を精査し、レースウイークに持ち込むためのベストパッケージをまとめることだ」

「テストからペースを予測するのは決して簡単なことではない。どのチームも、ペースを隠したいときには、非常にうまく隠すからね」

「しかし、我々が12カ月前よりもはるかによい状況であることは明らかだ」

2024年F1バーレーンテスト2日目 ルイス・ハミルトン(メルセデス)

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