米国務長官、アルゼンチンのリチウム採掘関与意向を表明

Simon Lewis Adam Jourdan

[ブエノスアイレス 23日 ロイター] - アルゼンチンを訪問中のブリンケン米国務長官は23日、ミレイ大統領との会談後に記者会見し、同大統領の緊縮策による「ショック療法」を経済安定化への取り組みと称賛した。

また、同国埋蔵のリチウム採掘に米国企業が引き続き関わることを望んでいることも表明した。リチウムは再生可能エネルギーへの移行に必要な電池に使用される鉱物。

ブリンケン氏は記者会見で「アルゼンチンには世界が実際に必要としているものがある」などと述べ、米政府が重要鉱物のうち、特にリチウムへの投資機会を模索していると表明した。米国際開発金融公社(DFC)や新しい「鉱物資源安全保障パートナーシップ(MSP)」を通じた調達意向を示した上で、米企業がアルゼンチンに選ばれるパートナーであり続けることを望んでいると付け加えた。

ミレイ大統領は通貨のドル化構想を掲げるが、同国務長官は具体的な言及を避けた。

ミレイ大統領は親米強硬派。政策面の考え方では米大統領選の共和党有力候補、トランプ前大統領に近い。今回の訪問はバイデン米政権高官のアルゼンチン訪問としては、ミレイ氏の昨年12月の大統領就任後では最も高いレベル。

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