長崎・雲仙で「九州移住ドラフト会議」 ながさき坂道クライマーズV 進化するマップ制作

進化するマップ「〆media」を発表するながさき坂道クライマーズ=雲仙市、ハマユリックスホール

 移住に興味がある人を「選手」、移住者を迎え入れたい地域団体を「球団」に見立てた交流イベント「九州移住ドラフト会議 クライマックスシリーズ(CS)」が24日、長崎県雲仙市南串山町のハマユリックスホールであった。九州内の12球団が参加し、本県から唯一参加した長崎市の「ながさき坂道クライマーズ」が優勝した。

優勝したながさき坂道クライマーズ

 移住者や関係人口を増やすきっかけづくりにと、九州地域間連携推進機構株式会社(鹿児島市)が2016年から主催。CSの本県開催は初めて。
 昨年11月、全国の40選手が各球団とマッチングして“入団”。その後の3カ月間、選手と球団は地元に滞在して交流したりオンライン会議をしたり。CSでは、これまでの交流を、ユーモアを交えて発表した。
 ながさき坂道クライマーズは、東京から移住したユーチューバー、品川正之介監督(32)やゲストハウスオーナー、長崎市職員ら球団側6人と、神奈川県や福岡市などの20、30代の選手4人、計10人で結成。
 メンバーは「長崎を“神〆(かみしめ)る”ために、地元の人が愛する店などと観光客をつなげたい」と考え、進化するマップを備えた新媒体「〆media(しめでぃあ)」を全員で制作。長崎観光を締めくくるグルメを市民130人以上に尋ね、約100店の情報を紙製とウェブ版の地図で示した。ウェブ版は別テーマを設けるなどして更新する予定。
 CSでは、制作の過程や内容を寸劇仕立てでプレゼン。紙製は会場に集まった球団関係者ら約100人に配った。交流の結果を形にした点などが高く評価され、昨年は2位だったが見事、頂点に輝いた。
 2年連続で出場した品川監督は「優勝はもちろんだが、メンバーとつながりを深められてうれしい」と喜んだ。〆mediaをデザインした選手、江副佑輔さん(37)=鹿児島県=は「こんなにディープだと知り、長崎がもっと好きになった。今後も第2の古里として関わりたい」と語った。

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