【ガーデニングQ&A】クリスマスローズのお悩みを解決! 花が咲かない原因や元気がないときの対処法などを解説

クリスマスローズ栽培でよくある質問「なかなか咲かない」「葉がしんなりしている」などに回答

植物栽培に関する質問に答える「ガーデニングQ&A」。

クリスマスローズは強健で初心者にも育てやすい植物ですが、花がなかなか咲かなかったり急に弱ったりすることも。

今回はクリスマスローズを育てているときに抱えやすい、7つのお悩みを解決します。参考価格などの基本情報も紹介していますので、ぜひ育ててみてくださいね。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

クリスマスローズの基本情報

クリスマスローズ/Helleborus
  • キンポウゲ科クリスマスローズ属
  • 常緑多年草
  • 草丈:10~50センチ
  • 参考価格:1000~2000円前後(3号ポット苗)

クリスマスローズは原種を交配して作られた園芸種で、毎年品種改良でさまざまな花色や花姿が登場。世界中に愛好家が多く、地植えでも鉢植えでも育てられます。

クリスマスローズに関するよくある質問<花編>

Q1:なかなか花が咲かないのはなぜ?

A1:花が咲かない理由にはいくつかの原因が考えられます。

  • 購入したばかりの苗で若い株だった。
  • 1年中光が当たらない場所で育てている。
  • 葉が茂り過ぎている。
  • 栄養不足を起こしている。
  • 根詰まりによる生育不良。

種から育てて1年目の若い苗は値段がお手頃ですが、花芽ができ始めるのは2年目以降です。すぐに花を楽しみたい場合は、葉が少なめでツボミが付いている開花予定苗を購入しましょう。

花芽は秋~冬にかけて株の中心部に光が当たることによって形成されます。この時期は明るい日なたで、日差しが強い季節は半日陰で育てるのがオススメ。葉が茂って株元をおおっていたら適度に間引きしてあげましょう。

栄養不足や根詰まりが原因で花が咲かない場合の対処法は、後ほど「クリスマスローズの育て方全般に関するQ&A」で解説します。

Q2:咲いた花は摘み取りが必要? タイミングも教えて!

クリスマスローズ/Helleborus

A2:クリスマスローズは開花時期が終わっても、花は散らずにそのまま残ります。種ができるとどんどん栄養を消費するので、ある程度観賞したら必ず摘み取りましょう。

摘み取りのタイミングは、花の最盛期・子房が膨らんだ頃・花色があせてきた頃の3つ。最盛期は切り花にして生けたり、花を水に浮かべたりして楽しみましょう。

種ができると子房が膨らむので、早めに花茎を株元から切り取ります。もう少し花を見ていたい場合は、手で子房をねじり取っておくとよいでしょう。

子房を取った花も、3月中~下旬になって花が緑っぽく色あせてきたら終焉のとき。翌年への体力温存のため切り取ります。

クリスマスローズに関するよくある質問<葉っぱ編>

クリスマスローズ/Helleborus

Q3:古い葉は切り取るの?

A3:切り取りしましょう。クリスマスローズは常緑なので、古い葉が自然に落ちずそのままいつまでも残ってしまいます。

枯れたり傷んだりした葉は見栄えが劣るだけでなく、病気の原因にも春~夏にかけて十分光合成を行ってその役割を果たした古い葉は、11~12月にかけて切り取りましょう。

開花時期が終わると新しい葉がつぎつぎと伸びてきます。

Q4.葉がしんなりしてきたのはなぜ

A4.夏に葉がぐったりしているのは、水分と暑さが大きく影響しています。

水を与え過ぎると根腐れを起こし、まったく水やりしないと水切れ状態に。水は土の乾き具合を見て与えることがポイントです。

一方寒さに強いクリスマスローズも、急激に冷え込むと一時的にしんなりしてしまうことも。これは水分を減らして寒さから身を守るためで、自然の防御法なので心配いりません。

すぐに水やりせず、暖かくなる日中まで待ってから水を与えると、元気を取り戻すでしょう。

クリスマスローズに関するよくある質問<育て方全般編>

クリスマスローズ/Helleborus

Q5:鉢植えはいつ植え替えるの?

A5:地植えはそのまま植えっぱなしでも大丈夫ですが、鉢植えは根詰まりしやすいので1~2年に1回植え替えます。適期は10~1月、または開花後の3~4月。

鉢から株を引き抜き、周囲と下から1/3程度の土をほぐし、絡まっている根をほどいて一回り大きめの鉢に植え込みます。

鉢の大きさを現状維持したいときは、根を下から半分ほど切り落としましょう。周囲の土を落として根鉢をコンパクトにしてから、元の鉢に新しい土で植え替えます。

Q6:夏に枯れるのはなぜ?

クリスマスローズ/Helleborus

A6:クリスマスローズの夏越しに失敗するのは暑さ・直射日光・多湿・根詰まり・夏の施肥が大きな原因。

夏は風通しがよく強い日差しの当たらない場所で育てましょう。

適度な水やりや植え替えによる根詰まり防止を心がけ、休眠期の夏は肥料を与えないことが大切です。

Q7:肥料を与えるタイミングは?

肥料を与えるタイミング

A7:肥料は花付きをよくするためや、株を大きくするため必要で、11~5月にかけて与えます。

庭植えは11月に緩効性肥料を土にすき込み、鉢植えは置き肥で施しましょう。

さらに5月までは月に3~4回液体肥料を与えます。肥料は5月末までで、6~10月にかけては完全に施肥をストップすることがポイントです。

大切だからこそ悩み多きクリスマスローズ栽培… ひとつひとつ対処したい

色とりどりの花が咲き、バラにも匹敵するほどの優雅さと上品さを兼ね備えたクリスマスローズ。「クリスマスローズ沼」にドップリはまってしまう愛好家が多いのもうなずけます。

愛すべき存在だからこそ、悩みながら経験を積み重ねて、大切に育てていきたいですね。

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