チームの新たなオプションになるか。ボランチ稲見哲行が右SBに手応え「収穫のあった試合でした」【東京V】

[J1第1節]東京V 1-2 横浜/2月25日/国立競技場

東京ヴェルディは2月25日、J1第1節で横浜F・マリノスと対戦。7分に山田楓喜の直接FKで先制するも、89分と90+3分に失点し、1-2で敗れた。

終了間際までリードしていただけに、勝点3を逃す悔しい敗戦となったなかで、本来のポジションではない右SBで及第点以上のプレーを披露したのが、プロ3年目のボランチ稲見哲行だ。

プレシーズン中に負傷した右SB宮原和也の代わりに先発すると、J屈指のアタッカーである横浜のエウベルのドリブル突破を何度も阻止。本人は「やられてしまった部分はある」としつつ、「背後の抜け出しが上手いと聞いていたので、足もとに(ボールが)入るようにして、自分の得意な形の1対1にできたシーンはあったので、そこは対策が活きた」と手応えを口にした。

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2022年に明治大から東京Vに加入した24歳は、自身初のJ1の舞台で右SBを務めたこの試合を、次のように振り返る。

「自分自身、新しいポジションでやっていたので、ふたつの意味でチャレンジというか、とにかく挑戦して積極的なプレーをしていこうと思っていたので、守備の部分はある程度の手応えを感じられました。チームとしてのやりたいこともある程度できたので、負けましたけど、収穫のあった試合でした」

昨季は試合の途中で急遽、右SBに入ることもあったが、プレシーズンからトレーニングマッチを重ねて試合に臨んだのは初めて。急造の右SBではないからこそ、新たな発見や学びがあるという。

「突っ込み過ぎないディレイの守備だったり、センターバックとの守備のコミュニケーション、自分の前のサイドハーフを動かすコミュニケーション、上がるタイミングなどを学べました。次にも活かしたい」

56分からは横浜の快足ウインガーの宮市亮のマークにつき、終盤は足をつる場面もあったが、東京Vの新たなオプションのひとつになるかもしれない。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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