中国・サウジ合弁のエチレンプロジェクト、福建省で起工

中国・サウジ合弁のエチレンプロジェクト、福建省で起工

福建省漳州市の古雷石油化学産業基地。(動画のスクリーンショット、漳州=新華社記者/郭圻)

 【新華社福州2月26日】中国福建省漳州市の古雷石油化学産業基地でこのほど、総投資額448億元(1元=約21円)に上るエチレンプロジェクトの主体工事が全面着工した。

 同プロジェクトは福建省能源石化集団とサウジアラビアの石油化学大手サウジ基礎産業公社(SABIC)が建設し、初期投資額が福建省で過去最多の合弁プロジェクトで、地方の省属企業が世界石油化学大手と直接合弁・協力を行う全国初の重点プロジェクトでもある。2026年に完工し、エチレンの年間生産能力は最大180万トンを見込む。ハイエンド化学製品に対する市場と顧客の需要を満たすだけでなく、産業チェーン川下での投資機会創出にもつながるとみられる。

 両社は今月18日に持続可能な発展に関する協力深化をめぐる文書にも調印しており、省エネ・排出削減、技術力向上、製品の研究開発、設備改善、人材交流など面で全面的協力を深め、持続可能な発展目標の達成を促すとしている。

 古雷石油化学産業基地は中国に7カ所ある石油化学基地の一つで、北は長江デルタ、南は広東省と香港・マカオ両特別行政区に近接し、中国の華東・華南地域と東南アジア市場を見据える理想的な立地にある。現時点で稼働中のプロジェクトは15件、建設中は12件、契約締結済みは12件、「芳香族炭化水素からポリエステル」と「オレフィン系炭化水素からプラスチック」の二つの産業チェーンが形成されている。

© 新華社