鍋囲んで「ハラル」理解 インドネシア人留学生招き異文化交流 青森・南部町

八戸学院短大に留学しているインドネシア出身の学生(左から2、3人目)と交流する人たち

 青森県南部町の特定非営利活動法人学びどき(根市大樹理事長)が同町が条例で「鍋の日」としている22日、八戸学院大学短期大学部介護福祉学科に留学しているインドネシア人学生4人を招き「大人の学びどき お鍋を囲んでゆるっと異文化交流」を開いた。学生はいずれもイスラム教徒とあって「ハラル認証」を受けた食品や調味料のみを使った料理を食べながら、参加者が異なる文化への理解を深めた。

 参加したのは、ヌルル・ナジュミーさん、イスナ・アグスティナさん、リゼラ・エファさん、リダ・ビンタンさんで、いずれも20歳前後。八戸市、三沢市、三戸町、南部町、田子町から集まった22人の参加者に、4人は自己紹介をした上でインドネシアについてや、同国の宗教についてなどを説明。根市理事長は若い頃のイスラム圏での失敗談を話した上で「こうした機会を捉えてハラルなどイスラム文化への理解を深め、地域でいつでも受け入れられる態勢がつくれれば」などと話した。

 飲食を交えた懇談では留学生が作った、発酵食品「テンペ」や、片栗粉で作った皮の中に、唐辛子とニンニクで味付けした鶏肉を入れ、カリカリになるまで揚げた「チレン」などの軽食が提供されたほか、食事として、ハラル認証を確かめて学びどきが用意したナシゴレンとジャスミンライス、鶏のスープなどが出された。留学生の一人のエファさんは流ちょうな日本語で「交流会はとても楽しい。インドネシアのことをもっと知ってもらいたい」などと話した。

© 株式会社東奥日報社