野球の社会人、大学生チームなどが対戦する「薩摩おいどんカップ」は23日に開幕し、県内各地で熱戦を繰り広げている。鹿児島市の平和リース球場では25日、法政大学と中央大学が対戦。東京六大学と東都の名門が対戦する好カードに、約2000人の野球ファンが視線を送った。
一塁側スタンドでは、法政大応援団と鹿児島城西高校吹奏楽部が選手を後押し。ランナーが出ると、応援歌「チャンス法政」の音色に合わせて、チアリーダーらが躍動。6回に勝ち越し本塁打が出ると、観客はバルーンをたたいて喜んだ。同大鹿児島県校友会の梶原隆則幹事長(69)=鹿児島市=は「応援は昔と同じで、神宮球場を思い出した。鹿児島で好カードを見られてうれしい」と喜んだ。
鹿児島実業高校吹奏楽部がエールを送る中央大学スタンドも熱気に包まれた。鹿屋中央高卒の山本聖選手(21)が、最終回に適時打を放つと盛り上がりは最高潮。中央大の櫻井亨佑主将(21)は「公式戦のような雰囲気で気持ちも乗った。最高の環境」と感謝した。
ハイレベルな争いに、子供たちも夢中になった様子。メモを取って観戦した天保山中野球部の田中晃獅郎さん(14)は「試合中も、コミュニケーションをしっかり取っていた。大学でも野球ができるよう頑張りたい」と目を輝かせた。
試合は、法政大が4-3で勝利した。「おいどんカップ」は3月10日まで約90試合が予定されている。観戦無料。