【ガーデニング】かわいい花も楽しめる「グラウンドカバー」8選。雑草も生えにくくなる!

グラウンドカバーという言葉を聞いたことがありますか? 意味は文字どおり「地面を覆う」こと。むき出しの地面は殺風景ですが、地面が緑や花で覆われていると、庭のおしゃれ感がグッとUPします。さらにガーデニングのメリットがいっぱいのグラウンドカバーを使いこなしてみませんか。

★鉢植えは土が決め手★

ガーデニングの手間を軽減する「グラウンドカバー」のメリット

もっとも一般的なグラウンドカバーは芝生です。芝生のある庭はグレード感がありますよね。それはみずみずしいグリーンが、周囲の植物を引き立てるからです。

また、敷石の間や花壇の縁取りなどがグラウンドカバーで埋まっていると、庭の雰囲気がとてもナチュラルになります。

こうした見た目だけでなく、グラウンドカバーはガーデニングの手間も軽減してくれると、注目されています。

もっとも注目されているメリットは、雑草を生えにくくすることです。むき出しの地面が覆われると、雑草は発芽しにくくなります。防草シートで地面を覆うほど完璧ではなくても、グラウンドカバーは雑草を侵入しにくくする防草効果があります。

また、庭土がむき出しになっていると、乾いて風が吹くと土ぼこりが上がり、雨が降ればぬかるみます。植物にも泥ハネがついて、病害虫の原因になりやすいものです。これらをグラウンドカバーは防ぎます。花壇や鉢植えの縁取りにもぴったりです。

夏の厳しい暑さや冬の寒さによる地温の変化も和らげます。春に咲いた球根が地中で休眠している夏に腐りにくくなり、寒さに弱い多年草でも冬越ししやすくなります。
こんなメリットいっぱいのグラウンドカバーをぜひ使いこなしてみましょう。

かわいい花も楽しめるグラウンドカバー8選

芝生のある庭はすてきでも、定期的な芝刈りなどの手間がかかります。ここでは植えっぱなしでよく広がり、手間なく花のカーペットが楽しめる多年草のグラウンドカバーを紹介します。

明るい葉色で庭を引き立てる【リシマキア・ヌンムラリア】

リシマキアには日本に自生するオカトラノオのように立ち上がるタイプもありますが、ヌンムラリアは草丈5㎝ほどで株張りは50㎝以上も広がります。ライム色の葉が密生すると、庭がとても明るくなります。4~6月に群れ咲かせる黄色の花もかわいらしいものです。

進化したクローバーに目を見張る【トリフォリウム】

かつて荷物の緩衝材などとして取り入れられたクローバー(シロツメクサ)。今や赤紫色や緑の濃淡など、美しい葉色の品種が出回るトリフォリウムの名で知られます。踏まれても大丈夫なほど強健なので、通路などにも利用可能。ビオラなどとの寄せ植えにもすてきです。

多肉女子もびっくりなグラウンドカバー【セダム】

多肉植物は水を貯えるので、一般に乾燥気味での栽培が推奨されます。ところが、草丈低く横に広がるセダムなどはグラウンドカバーにもぴったり。屋根の上をカバーしたり屋上緑化にも利用されます。黄色の花を咲かせるマルバマンネングサやタイトゴメ、モリムラマンネングサ、パリダムやヒスパヌカムなど、多くの種類が利用できます。

どこか懐かしいホトケノザの仲間【ラミウム】

道端で見かけられるホトケノザの仲間ですから、丈夫でよく広がります。葉は1年中観賞できる常緑性で、5~6月の開花期にもっとも美しくなります。白い斑模様が入ったり、黄色を帯びる種類もあります。高さ10㎝ほどの花穂を掲げて、ピンクや紫色の花を咲かせます。

広がりすぎないイワダレソウ【クラピア】

かつて日本に持ち込まれたヒメイワダレソウ(リッピア)は、タネを飛ばして広がりすぎるとして迷惑植物になりました。これに対して自生のイワダレソウを改良した「クラピア」はタネをつけず、株分けでふやすタイプ。伸びすぎたら切り戻してコントロールしましょう。

日陰の庭をばっちりカバー!【ユキノシタ】

本州や四国、九州に自生して、薬用植物としても重宝されてきた植物です。直径3~8㎝の丸い葉が広がり、株元から赤いランナーを伸ばして子株をふやします。5~6月に涼しげな白花を開花。日陰の湿った環境を好むので、シェードガーデンの雑草を防ぐのに使えます。

どんな環境でも使いやすい【シンバラリア】

店頭ではコロセウムアイビーやツタバウンランと呼ばれます。草丈低く、株張り30~40㎝。半つる性でかわいらしい小葉を群生させ、春~秋に咲かせる淡い紫色の花もかわいらしい。タネを飛ばして思わぬところまで広がりますが、簡単に抜けるので調整できます。

魅力的なカラーリーフで人気【アジュガ】

日本に自生するジュウニヒトエの仲間ですが、ヨーロッパなどから入った園芸品種が人気です。つやのある葉はブロンズ色を帯びたり、赤や白のグラデーションなどと多彩。4~6月には青紫色やピンクの花を咲かせます。強光で傷みやすく、日陰でよくふえます。

この春にグラウンドカバーを始めるなら

グラウンドカバーに適する植物は丈夫で、育てやすいものばかり。春には多くの種類が園芸店に並び、開花期を迎えるものも多いので、選びやすいはずです。

カバーしたい場所には複数のポット苗を植えるのがおすすめ。植物によって伸びる速さや密度が違うので、最初は様子を見ながら間引いたり足し植えてみましょう。根づくと爆発的に広がることもあります。

グラウンドカバーに適する植物はほふくする茎やランナーを伸ばしながら、節から根を出します。植えつける穴を掘るだけでなく、広げたい場所全体を耕しておきましょう。

狭い石垣の間などにも根づく強さがあるので、とくに肥料を与える必要はありません。水やりも植えつけ直後に与えたら、よほど乾燥が続かなければ与えなくて大丈夫です。

広がりすぎたら切り戻し、穴があいてしまったらほふく茎の先端を穴に誘導してUピンなどで固定。穴が埋まったらピンを取り除きます。夏の高温多湿や冬の寒さで一部が傷んでも、また復活しやすいので安心して育てられます。

春に植えて夏の雑草を生えにくくして、ワンランクアップした庭をめざしましょう!

※2023年2月15日に配信した記事を再編集しています。


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