サッカー女子WEリーグ、INAC神戸レオネッサの運営会社は26日、廃棄物処理大手の大栄環境(本部・神戸市東灘区)に経営権を譲渡すると発表した。INAC神戸の名前は変更せず、本拠地は引き続き神戸市に置く。ジョルディ・フェロン監督や選手は残る。
INAC神戸は2001年に発足した。11年に澤穂希ら当時の日本代表選手が多数加入し、同年からなでしこリーグ3連覇。2021年にプロリーグとして誕生したWEリーグの初代女王に輝いた。今年1月の皇后杯全日本選手権では7度目の優勝を飾り、リーグ戦は現在5勝2分けで首位に立つ。
一方、集客面では苦戦。ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で日本が優勝した11年には2万人を超す観衆を集めたこともあるが、近年は低迷が続いている。
一時は関東の企業への譲渡が持ち上がったが、神戸にチームを残そうと地元のみなと銀行が仲介に尽力。INAC神戸の練習場がある六甲アイランドの大栄環境が応じた。運営会社「アイナックフットボールクラブ」の全株式を取得する。
大栄環境は1979年に大阪府和泉市で創業し、2001年にグループ本部を神戸市東灘区に移転。今年3月1日には六甲アイランドの大型複合施設「神戸ファッションプラザ」の商業棟に、ドラッグストアや体感型スポーツ施設などが入る「ROKKO i PARK(ロッコウアイパーク)」をオープンさせる。