AIも「次の一手」予想 白熱「ポケモン竜王戦」、3部門で新「竜王」誕生

ポケモンバトルの最強を決める「ポケモン竜王戦2024」が2024年2月25日に開かれ、ゲーム部門、カードゲーム部門、「ポケモンユナイト」部門の3部門で新たな「竜王」が誕生した。

ワンサイドゲームでは勝率「0%」と「100%」も

「ポケモン竜王戦」は、将棋界最高峰のタイトル「竜王」の名を冠したポケモンバトルの大会で、将棋の「竜王戦」を主催する読売新聞社と、日本将棋連盟の支援を受けて行われている。会場は、将棋の竜王戦七番勝負の舞台になった東京・渋谷区のセルリアンタワー能楽堂。今大会は21年以来3年ぶり5回目の開催で、各部門の強豪が集結。ゲーム部門でお笑いコンビ・ガーリィレコードの高井佳佑さん、カードゲーム部門で謎解きクリエイターの松丸亮吾さんが招待選手として参加。ポケモン好きとして知られるAKB48の武藤小麟(おりん)さんが司会を務めた。

今大会は、ポケモンバトルに特化したAI「ポケモンバトルスコープ」がゲーム部門で初めて導入されたのが特徴。対戦中の状況に応じて、勝ち筋の高い次の一手をAIが予想してくれるというシステムだ。

戦況に応じてどちらの選手が勝つ確率が高いかをパーセンテージで表示してくれるため、ポケモンバトルの知識の浅い人でも、将棋の形勢判断のようにどちらが優勢かを知ることができる。どのような手を使っても勝つ可能性がなさそうな試合では0%と100%と表示される試合もあった。

各部門の決勝では白熱した試合が繰り広げられ、ゲーム部門はアダチ ミズキ選手、カードゲーム部門はネヅ ナチ選手、ポケモンユナイト部門は「TONグロウパンチver.3」チームが竜王の称号を手にした。

ゲーム部門のアダチ選手は「頑張って挑戦してきたので、この場所に立てるというのは本当に嬉しく思っています」とコメント。カードゲーム部門のネヅ選手も「皆さん応援してくれて凄く嬉しかったです。前竜王を破って今回竜王になれたということで、正真正銘の竜王なんじゃないかなと思っています」と竜王になった喜びを語った。

藤井聡太八冠もメッセージ

また、表彰式では将棋の藤井聡太八冠もビデオで出演し、出場選手たちに

「全ての出場選手の皆さん、長時間に及ぶ戦い、本当にお疲れさまでした。将棋界と同じく能楽堂で行われた『ポケモン竜王戦』ということで、大変緊張感のあった大会だと思います。そんな中で一戦一戦を着実に勝ち抜き、各部門の『ポケモン竜王』となられた選手の皆さん、本当におめでとうございます」

とメッセージを送った。

大盛り上がりで幕を閉じた「ポケモン竜王戦2024」。YouTube上でも「これぞポケモンの最高峰の大会!ありがとう!」「どの試合も、見ていて凄く楽しかったです。最高の試合をありがとうございました」「とても楽しかったです!開催ありがとうございました」といったコメントが寄せられた。

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