【花粉対策】JAPOC(ジャポック)認定 空気清浄機とは? マスク、メガネ、網戸などのおすすめの選び方

【2024年2月版JAPOC(ジャポック/花粉問題対策事業者協議会)と言う団体があります。産官学が業界を超えて知見を結集、より効果的・効率的で実践可能な花粉問題対策を進めるために結成されました。今回は現時点最新のJAPOC認定製品を紹介します。

JAPOC(ジャポック)とは?

JAPOC(花粉問題対策事業者協議会)と言う団体があります。産官学が業界を超えて知見を結集、より効果的・効率的で実践可能な花粉問題対策を進めるために結成されました。 こう言った組織は、あまりアピールに務めることはありません。広報活動は自分たちの伝えたいことを伝えることはもちろん、相手に伝わった確認も取らなければならないので、結構大変なのです。 が、国民の1/3を超える人数が花粉症に悩む今、より良い 生活をおくるための最新情報を国民に届ける必要があります。JAPOCが組織された理由の一つはそれです。

JAPOCマークとは?

このため、JAPOCは対花粉対策製品(空気清浄機、換気装置、網戸、マスク、メガネ、衣類)に対し、分野毎「認定テスト」を定めました。各メーカーは、そのテストを行い、データを提出し、認定判定を受けます。認定されたモデルには「JAPOCマーク」を付けることが許可されます。花粉対策としては、このマークが付いていれば、ひと安心というマークです。

花粉対策用 空気清浄機の選び方

例えば、最近の空気清浄機は、HEPA(ヘパ)フィルター(詳細後述)という強力なフィルターを採用しているモデルがあります。フィルターの能力は、径:30μmのスギ花粉どころか、2.5μm以下の大気を浮遊する微小粒子状物質、コロナで有名になった飛まつ(5μm以上)なども確実に補足します。しかし、それはフィルター性能。取り付け方によっては、フィルター性能が引き出されていないこともあります。またほとんどの人は花粉の大きさ、フィルターの目のサイズを知りません。JAPOCマークが付いていると、花粉対策に有効であることがわかります。

もう一つは、連携プレイです。例えば、空気清浄機で空気をきれいにしても、人間がいる限り二酸化炭素は増え続けます。換気しなければなりません。窓を開けると花粉が入ってきます。しかし、そんな時、窓から花粉が入らないように工夫ができれば、どんなものでしょうか? 家電メーカーだとできませんが、別のメーカーならできるかも知れません。色々な分野のメーカーが集まることにより、補完試合ながら、より良い、花粉対策に強い住環境を作り出すことができます。 今回は、膨大な情報の中から、空気清浄機の適切な選び方、使い方を説明した上で、空気清浄機を補完するものを説明したいと思います。

気流をレーザーで撮影

空気は、窒素(78.1%(以下()は容積比)、酸素(21.0%)、アルゴン(0.9%)、二酸化炭素(0.03%)が混ざり合ったものです。 人間は、この空気を約500ml/呼吸1回、12〜20呼吸/分、吸っています。14,400L/日位取り込んでは、吐き出しています。人体の物質摂取量でイメージし易くすると、重量比で空気は83%、食べ物:7%、飲み物:8%になるそうです。空気の中に悪いものが含まれると、食べ物や飲み物の約10倍体に取り込み易いことになります。 となると、外はともかく、自宅ではリラックスできるよう、花粉のない状態にしたいものです。しかし、花粉は、ドア・窓・吸気口、外で乾かしている洗濯物、帰宅時の衣類など、いろいろなところから侵入してきます。 そんな時、頼りになるのが、空気の掃除機、「空気清浄機」と言うわけです。しかし空気清浄機がトラップする花粉、PM2.5などは「肉眼では見えない」サイズ。未だに「効果あるの?」という人もいるのも事実です。

擬似花粉が空気清浄機に吸い込まれる様子

が、特殊なカメラで撮影すると、しっかり花粉(撮影は擬似花粉)を補足していることがわかります。 しかし効果を疑う人の気持ち、わからないでもありません。場所も取りますし、電気代もかかります。しかも症状が軽い人は余り効果も感じません。

空気清浄機は「24時間連続運転」がセオリー。電気代はどのくらい上がる?

ちなみに空気清浄機は「24時間連続運転」がセオリー。清浄機能だけの場合「約10円/日」かかります。300円/月。エアコンのように熱を扱わないので、電気代は思ったほどかかりません。 ダイキンの資料によると、対応畳数:25畳の場合、在室時(13時間50分/標準運転)8.2円、帰宅後や洗濯物の取り込み(10分/ターボ運転)0.4円、不在or睡眠時(10時間/しずか運転)1.9円、総計:10.4円としています。 試算するとよくわかりますが、空気清浄機のランニングコストで一番お金がかかるのは、フィルター代です。空気清浄機の心臓部分ですから仕方ないと言えば仕方ないです。 当然、買う時に一番チェックすべきは「フィルター」です。次が「風量」。フィルターで補足できる粒子サイズ、風量で一定時間にどの位の空気をフィルターに通せるかが決まります。この2つで一定時間でどの位空気清浄できるのか、空気清浄機の能力が決まります。 今、最上位モデルは多くの場合「HEPAフィルター」を採用しています。これはメーカー規格でなく、「JIS規格」(日本産業規格。国家規格)で、0.3μmの粒子を99.97%捕捉することが定められています。生産しにくいため昔は高嶺の花のフィルターでしたが、このレベルが必要なほど、空気が汚れた今、それなりの値段で供給できるようになり、色々なところで使われています。 使いこなしポイントは、「設置位置」。これは家の間取り、構造によっても違ってきます。が、基本は、玄関や部屋の出入口またはエアコンの正面、向こう正面です。 玄関や部屋の出入口は花粉が入ってくるところ。ここで捕捉すると室内はキレイなままです。エアコンの正面、向こう正面と言うのは、気流を考慮しての考えです。夏場はエアコンは天井近くにたまりやすい暖かい空気を攪拌すべく、エアコンの風は天井を這うようにセットするのがセオリー。対面の壁にぶつかり気流は下に降ります。もしここに空気清浄機をセットすると、空気清浄機の多くは下から吸って、上から出すので、気流が打ち消し合うことになります。このためエアコンの向こう正面(エアコンの下)にセットします。 ちなみに暖房時の気流は逆ですので、エアコンの正面となります。

空気清浄機のサポーター 掃除機

空気清浄機は、大気中を浮遊している物質を捕捉することはできますが、床に落ちたものを捕捉する力はありません。こちらは掃除機の役割です。 花粉は確かに何百kmも、風に乗って飛んできますが、無風だと結構「地面に落ちます」。自宅の床も目に見えませんが、十分落ちています。放っておくとまた舞上がり大気中へ。こうさせないためにも、掃除は大切です。 寝てる間は、どんどん下に落ちてきますので、起き抜けの掃除が最も効果があります。

夜は細かく間仕切りして空気の揺れを防ぎ、花粉を床に落とす。掃除する時、初めて間仕切りを開けると、花粉の舞上げを最小に抑えて掃除ができます。これは一例ですが、工夫をすることも大切です。

空気清浄機のサポーター 花粉対策網戸

花粉症の人が嫌がるのは、「窓開け換気」。換気が必要なことはわかるが、花粉に弱いのに、何故花粉を呼び込まなければならないのかとなります。その通り、よくわかります。 それに対応した網戸もあります。サンエス「空気清浄網戸~ナノキャッチ~」(認証日 2017年12月6日、認証番号 JAPOC-0039)という3重構造の網戸です。外側の網は通常の網目の中に網を作ります。これで花粉をかなり補足します。次に不織布でさらに補足、最後は普通の網で抑えるというものです。三重構造のマスクと同じ考え方、構成です。

間に不織布があるので、外を見ることはできませんが、採光は十分。補足した花粉は雨が洗い流してくれるのでメンテナンスフリーです。あるとかなり便利ですね。

外側の網は目が独特であることがわかる

■代表的なJAPOC認定製品

花粉対策 空気清浄機

ダイキン工業『MC-55Y-W』他4機種 認証日 2021年8月25日、認証番号 JAPOC-0090

ダイキン工業『MCK554A-W』他20機種 認証日 2023年8月23日、認証番号 JAPOC-0120

ダイソン『Dyson Purifier Hot+Cool 空気清浄ファンヒーター(HP07)』 認証日 2021年7月13日、認証番号 JAPOC-0088

象印マホービン『空気清浄機 PU-SA35』 認証日 2022年6月24日、認証番号 JAPOC-0100

パナソニックエコシステムズ『加湿空気清浄機 F-VXV70/F-VC70XV』 認証日 2022年11月9日、認証番号 JAPOC-0109

アイリスオーヤマ『サーキュレーター付加湿空気清浄機 KCHA-A55-W/CHA-A55-C』 認証日 2024年1月23日、認証番号 JAPOC-0126

花粉対策メガネ

名古屋眼鏡『スカッシースタイル』 認証日 2016年9月23日、認証番号 JAPOC-0020

名古屋眼鏡『スカッシーフレックスプラス』 認証日 2020年11月18日、認証番号 JAPOC-0081

花粉対策マスク

アイリスオーヤマ『ナノエアーマスク(小さめ、ふつう)』 認証日 2020年4月8日、認証番号 JAPOC-0071

花粉対策衣類

帝人フロンティア『ボランバリア PV1008』 認証日 2018年9月3日、認証番号 JAPOC-0049 JAPOC認定モデル全リスト

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