トマト加工品が値上げ 宮城県のスーパー・飲食店・生産農家への影響は

トマトケチャップなどトマトの加工品が、2月に相次いで値上げしています。トマトショックの影響は宮城県にも広がっています。

仙台市のスーパーでは、販売価格に影響が出ています。トマトケチャップの店頭価格は前年に比べて40円ほど、トマト缶は20円ほどの値上げとなっています。

買い物客「ナポリタンだとケチャップ1本使っちゃったりする。料理に必要なので値上げしても買うと思う」「トマト缶を煮込み料理に結構使います。買わざるを得ないので値上げしたから我慢ということはせずに、、切り詰めて頑張っています」

帝国データバンクによりますと、2月から値上げとなった飲食料品1626品目のうち、最も多かったのがケチャップやトマトジュースなどのトマト加工品でした。

生鮮館むらぬし村主芳治店長「世界的な猛暑でトマトがどんどん減ってあまり取れなくなって、値段が上がって加工品の値上げにつながった。値上げは徐々にはあったのですが、ここまで上がったのは初めてだと思います」

トマトショックの影響は飲食店にも出ています。仙台市青葉区一番町の洋食レストラン、マゴハチキッチンです。店の人気メニューはもちもちな太麺を使用したナポリタンです。

味の決め手は、ホールトマトとケチャップなどで作った特性のソースです。

トマト缶とケチャップそれぞれを1日で約3キロ使用しています。無くてはならない存在のトマト加工品ですが、商品によっては2019年と比べて2倍から3倍ほど値上がりしているということです。

オールスパイス角田秀晴社長「ナポリタンやオムライス、ハンバーグのデミグラスソースだとかにトマトの加工品は必要な食材であります」

これまでも原材料高に応じて商品の値上げに踏み切っていて、今回も避けられないとみています。その上で単なる値上げにならないよう、客に新たな付加価値を提供したいとしています。

オールスパイス角田秀晴社長「値段が上がったとしても、その値段以上の付加価値だったりプラスのものをどうやったらお客様に伝えることができるんだろうか、そういう努力を過去2年やってきました。どういうことを努力しないといけないかと、真剣に考えなきゃいけないと思っておりますけども」

トマトの加工品が値上げとなる中、生のトマトにも影響は出ているのでしょうか。

宮城県大崎市鹿島台のデリシャスファームでは、1月末から収穫作業が始まっています。

栽培しているのは、大崎市の特産品にもなっているデリシャストマトです。糖度は一般の物に比べて2倍近くあります。

デリシャスファーム鹿島台伊東輝実副農場長「寒暖差があったためうま味と甘みが凝縮したトマトになっています。生で食べていただければ、より実感できると思いますので是非楽しんでもらいたいと思います」

今の時期、生のトマトはビニールハウスで栽培されています。

デリシャスファームによりますと、生のトマトは順調に市場に出回っているため、平年並みの価格で販売されているということです。

デリシャスファーム鹿島台伊東輝実副農場長「暑さ寒さが極端になっていますが、安定した供給ができるように工夫して頑張っていきたいと思います」

デリシャストマトの収穫は6月ごろまで続けられ、大崎市などの道の駅や直売所で販売されています。

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