自力で避難困難な「医療的ケア児」と保護者が避難訓練 停電や断水を想定「家族だけでの避難は難しい」  広島市

日常的に人工呼吸器が必要で自力で避難することが難しい「医療的ケア児」とその家族を対象に避難の仕方を確認する訓練が広島市で行われました。

訓練には、人工呼吸器を使っている6歳の半田凛佳ちゃんと、母親の千寿さん、
広島市や福祉施設の職員などが参加しました。

訓練は、大規模地震の発生による停電や断水で自宅滞在に不安を感じ避難するという想定で実施しました。

相談支援専門員に電話をかける母・千寿さん
「バッテリーの不安もあるのでできれば避難所に行きたいのですけれど・・」

酸素ボンベや痰の吸引機、着替えや水など避難に必要な荷物をまとめます。
母親の千寿さんやヘルパーたちが凛佳ちゃんを抱え、外に出たあと、バギーを使って車に乗せました。避難先の福祉施設に着いたあとは、施設内にある医療用電源の確認や医師とともに凛佳ちゃんの体調確認などを行いました。

母・半田千寿さん
「人手はたくさん必要になり家族だけでは難しいと思った。実際にどこまで大変かは、やってみないと分からないので訓練は大事だと思った」

広島市では「医療的ケア児」が約250人いるとみられていて今後も、避難計画の作成や訓練を重ね避難する際の協力者の必要性など課題や解決策を検討したいとしています。

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